
あなたは人生の最期をどこで迎えたいですか。
厚生労働省によれば「病院外での看取りを希望している人が6割」とのこと。一方で、自宅外を望む人が6割強だという調査結果もあると聞きます。どちらが実態を表しているのでしょうね。
私自身はできれば最後まで自宅で過ごしたいと思っています。もしそれを阻む要素があるとしたらそれはなんでしょうか。
スペースの問題。在宅で世話をする人がいるかどうかという問題。急変時の医療対応の問題。急変したときの本人、世話をしている家族の不安、精神的ストレスの問題、などでしょうか。
以前、本人の希望でずっと自宅で療養していた末期ガンの方がいよいよターミナル期に入ったとき、日々弱っていくその方を見守る家族が不安に耐え切れず、病院に入院させて看取ったという話を聞きました。
病気の進行に伴い、徐々に弱っていくのはやむを得ないこと。しかし、日々世話をし、間近で見守る家族にとっての精神的負担はとても大きいと思います。
その精神的負担を乗り越えて、本人の希望をかなえるのか。
本人の希望は十分理解できるが、やはり安心のために万全の態勢が整う病院で看取るのか。
どちらが正解と言えることではありません。
在宅療養を支えてきた介護関係者や医療関係者は、最後には、看取る家族の意向を大切にすると言います。それは残された家族に心の傷が残るのを避けるためです。
周囲がそのように配慮してくれるだけに、家族は自分の気持ちと、命を終えようとしている愛する人の気持ちと、どちらを大切にすることが自分にとって納得がいくのかを、十分に考えることが大切です。
正解のない難しい問題と向き合って納得できる答えを探していくのは難しいことですね…。




