自己負担で受けられる介護サービス
社会保障制度としての介護保険は、介護保険料を支払うことによって、かかる費用の1割で介護サービスを利用できますが、使えるサービスやその内容には限度があり、「こんなこともしてほしい」という要望がかなえられないこともあります。
ここでは、介護保険に適応しないサービスや不測の事態に備え、自己負担で受けられる介護サービスについて紹介します。
これらのサービスには、自治体が独自に提供している高齢者向けサービスや、ボランティア団体やNPOなどが提供しているものなどがあり、かかる費用もさまざまです。詳しくは、地域包括支援センターや市町村役場の高齢者担当窓口に問い合わせましょう。
介護保険被該当の在宅サービス
訪問サービス
- ヘルパー派遣
- 介護保険非該当の高齢者を対象に、ヘルパー等を派遣して生活援助を行います。
- 生活支援
- 日常生活に注意が必要な高齢者を対象に、生活用品や福祉用具の支給および費用助成等を行います。
- 寝具洗濯等
- ひとり暮らしや寝たきりの高齢者を対象に、寝具の丸洗い・乾燥等を行います。
- 配食・食事提供
- 一人暮らしや寝たきりの高齢者で、日常の食事の支度が困難な方を対象に、食事の配達や会食会を行います。
- 訪問理美容
- 外出が困難な高齢者を対象に、理美容師が訪問し、理髪や簡単な化粧などの美容サービスを行います。
- 健康管理
- 寝たきりや認知症などにより自力で外出が困難な高齢者を対象に、医師や歯科医師が訪問し、健康診断や診療を行います。予防接種や検診を行うこともあります。
- 緊急通報
- 一人暮らしや高齢者のみの世帯で、慢性疾患で常時注意が必要な方に、緊急通報装置を支給します。連絡カードを共有し緊急時に備えます。
- 見守りサービス
- 一人暮らしや寝たきりや高齢者を対象に、相談員やボランティアが定期訪問したり、電話を貸与し定期的に電話をかけ安否を確認します。
通所サービス/短期入所サービス
介護保険非該当の方などを対象に、地域の公共の会場などを利用して、予防のためのサービスが提供されています。
- 介護予防デイ
- 介護保険非該当の方を対象に、機能訓練や介護予防サービスを行います。
- ショートステイ
- 一人暮らしの方や家族の都合で一時的に在宅が困難になった高齢者を対象に、施設で短期宿泊による体調管理を行います。
費用助成
介護保険を申請せず、福祉用具や介護用品を購入したりサービスを利用すると、費用負担が大きくなります。日常的に使用する消耗品(オムツなど)やニーズの多いサービスには、自治体が独自の費用助成を行っている場合があります。
- 介護用品支給
- 自治体が定めた条件に該当する高齢者に、介護用品や福祉用具の支給や費用助成を行います。
- 鍼灸マッサージ
- 高齢者の健康維持を目的に鍼灸マッサージ師の施術費助成などを行います。
- 外出支援
- 介護タクシーの費用助成や公共交通機関利用券交付などを行います。
- 住宅関連
- バリアフリー化など住宅改修や、地震対策、家具転倒防止金具の設置など住み替えの費用助成などを行います。
- 控除・資金援助
- 長寿のお祝い金支給や、収入に応じて高額医療費の助成、市県民税、所得税などの控除を行います。
- 徘徊見守り
- 徘徊行動のある認知症高齢者を対象に、見守りシステムの利用料助成などを行います。
その他
- 生活支援
- 日常生活に注意が必要な高齢者を対象に、生活用品や防災用品の貸与給付を行います。また、ゴミを自宅まで収集に行くなどのサービスを提供します。
- 家族介護支援
- 在宅介護をされているご家族を対象に交流会を行います。また、慰労や支援金給付などを行います。
- 成年後見制度・権利擁護・総合相談窓口など
- 地域包括センターや社会福祉協議会などで相談にのってもらえます。
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