大和ハウス工業株式会社1月7日より自動排泄処理ロボット「マインレット爽(さわやか)」の福祉機器のレンタル事業者等への販売を開始した。
同製品は、介護用品・機器の開発や製造、販売を行う株式会社エヌウィックが開発・製造するもの。
現在、日本は超高齢社会となり、65歳以上の高齢者が約2,500万人、そのうち、介護保険制度における要介護者または要支援者は484万人となっており、年々増加傾向にある。介護には三大介護と呼ばれる「食事介助、入浴介助、排泄介助」があり、特に「排泄介助」については1日に平均7回以上(※5)のおむつ交換が必要とされ、最も苦痛を伴う介護に位置づけられている。
同社は、介護分野において介護する方・介護が必要な方にとって負担を軽減できるロボットの普及が必要であると考え、2012年9月、重介護者(要介護4~5)向けに自動排泄処理ロボットを開発・製造している株式会社エヌウィックへ出資し、総販売代理店契約を締結。2013年1月より、自動排泄処理ロボット「マインレット爽」を販売することとなった。
■世界初 本体と排泄物タンクが完全分離型の自動排泄処理ロボット
「マインレット爽」は、介護が必要な方に紙おむつと同じ要領で専用カバーを装着し、排便・排尿した際、おむつ内のセンサーが感知して、寝たままで排泄物の自動吸引と局部の洗浄・除湿ができる全自動の排泄処理ロボット。
衛生的な介護環境を創出するため、排泄物を吸引し、洗浄水を加熱・送風する本体装置と、排泄物を溜める衛生ユニットに分離した。本体と、排泄物を吸引して溜めるタンクを完全に分離した自動排泄処理ロボットとしては世界初となる。
介護者は、衛生ユニット内の排泄物タンクに溜まった排泄物をトイレで捨てるのみで、排泄物への接触がないのが特長。介護が必要な方にとっては、排泄時に残る異物感や臭いなどの不快感を取り除くことができ、また、介護者も1日1回程度の専用カバー交換で済むため、排泄ごとにおむつを交換するなど身体的・精神的な負担を強いられることなく、時間や気持ちにゆとりができる。
■介護保険「貸与(レンタル)」品目対象機器に選定
「マインレット爽」は、これまで介護保険上の特定福祉用具(特殊尿器)として扱われていたため、個人が有料で購入するしかなかったが、2012年4月の介護保険法の改正を受け、レンタル品目となった。交換可能部品である衛生ユニットも特定福祉用具となり、介護保険の利用が可能となっている。
したがって利用者は、介護保険を申請した場合、本体のレンタル費用だけでなく、衛生ユニットの購入費用も1割負担となるため、初期投資も抑えて手軽に利用できるようになった。
1:洗浄水カートリッジ、2:電源スイッチ、3:ホースユニット、4:衛生ユニット・排泄物タンク
【商品概要】
■名称:「マインレット爽(さわやか)」
■発売日:2013年1月7日
■販売価格:598,000円(税込)
■本体寸法:横幅388mm×高さ530 mm×奥行1,040 mm
■本体重量:約30kg
■排泄物タンク容量 :2.5L(別に洗浄水カートリッジ容量:2.3L)
■基本機能:排泄物の吸引、局部の温水洗浄水による洗浄、除湿
■その他機能:大・小便処理回数表示機能、洗浄水温度設定機能、手動スイッチ、頻尿モード、微風機能、脱臭機能
■商品構成:本体、送風用ホースユニット、吸引用ホース、手元スイッチ、洗浄水カートリッジ、電源コード、排泄物タンク、ホースカバー、サイドパッド、排泄物カップ、ブラケット
■レンタル価格:福祉機器レンタル事業者によって異なる
■販売対象:福祉機器レンタル事業者
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