インターネットインフィニティー(IIF、東京都品川区)とJR四国(高松市)は6日、IIFが全国展開するリハビリ特化型デイサービス「レコードブック」を共同運営することで基本合意したと発表した。今年8-9月には、IIFが介護保険事業所の指定を受ける形で、香川県内に2つの事業所を開設。JR四国は事業費の一部を出資するとともに、IIFが持つ事業所の運営ノウハウを取得する。両社は来年にもフランチャイズ契約を結び、JR四国側はその後、IIFから店舗を引き継ぐ予定。
(会見後、握手する別宮社長=左=と半井社長)
レコードブックは、運動を中心とした3時間のリハビリ型デイサービス。運動プログラムは、健康スポーツ医学の第一人者の筑波大・田中喜代次教授とIIFが共同開発したもので、利用者のADL(日常生活動作)の改善を目的とした内容となっている。6月1日現在、IIFは直営とフランチャイズを合わせて、全国に111店舗を展開しているが、四国の出店は初めて。
今回の基本合意は、愛媛県出身で、レコードブックの四国への出店を目指していたIIFの別宮圭一社長と、将来の人口減少に備え、高齢者向けの新規事業を模索していたJR四国の半井真司社長の思いが一致した形だ。
IIFとJR四国が6日に開いた共同記者会見で半井社長は、「やる以上は、鉄道や他の事業とのシナジーを目指したいという思いがあった。今回それが非常に合致した。お元気で自立状態を維持したいというご高齢の方に健康でいただけるということは、旅行に出掛けることにもつながる」と述べ、今後の相乗効果に期待感を示した。
香川県内に開設する事業所は、JR四国が所有する施設を活用する。8月1日に栗林駅前(高松市)にオープンする予定の店舗は、グループ会社「よんてつ不動産」(同)が持つ賃貸マンションのテナント部分に入る。また、9月3日に丸亀駅前(香川県丸亀市)に開設予定の事業所は、駅高架下の施設を利用する。
会見で半井社長は、「まずは香川県内で数店舗を出店するが、四国全体で十数店舗の出店が可能だという市場調査のデータもある。四国では駅周辺が主体になるが、それ以外のエリアでも展開していきたい」と語った。
一方、別宮社長は、レコードブックの対象となる要支援や軽度の要介護の高齢者が、四国4県に約16万人いるとの見通しを示した上で、「われわれとしてはスピーディーに、四国全域のお客様に使っていただけるような状況を一日も早くつくってまいりたい」と述べた。
(IIFとJR四国の共同記者会見)