在宅で介護を受けている要介護者の約7割が、飲み物を飲むときにむせが起きていることが、日清オイリオグループの行った調査により明らかになった。
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在宅で介護をしている家族100名を対象に調査が行われた。
その結果、水やお茶、汁物などすべての飲み物で「いつもむせる」という人は4%、「時々むせる」という人は65%にみられた。それに対し、87%の家族は、飲み物を出す際に何かしらの工夫をしていると回答。最も多かったのは「温度に気をつけている」(55%)で、次いで「量を気にしている」(44%)、「こまめにあげている」(38%)と続いた。
一方で、誤嚥防止のための工夫として「飲み物にトロミをつけている」と答えた人は30%、「飲む姿勢に気をつけている」は29%、「飲み物をゼリー状にしている」は11%にとどまった。また、専門の医療従事者による嚥下機能の確認を「してもらったことがある」人は25%、「定期的にしてもらっている」人は13%にとどまり、嚥下機能に問題を認めながらも、対応が必ずしも十分でないことがうかがわれた。
専門家のコメントとして、国立国際医療研究センター病院の藤谷順子医師は、「“むせ”は嚥下障害の症状ですので、嚥下機能について、ぜひ専門家にご相談していただければと思います」と呼びかけている。
◎日清オイリオグループ ニュースリリース
http://www.nisshin-oillio.com/company/news/archive/2015/20151117_193324.shtml