<東大研究>右利きの人で非利き手である左手の方が右手よりも優れていることを解明

東京大学大学院の研究チームは、右利きの場合、非利き手である左手には両手を動かすときのみ発揮される優れた能力があることを発見した。両手を同時に動かして道具や物を操るとき、両方の手の間には力学的な相互作用が生じる。反対側の手の運動によって生じる力学的な影響に応じて柔軟に運動を調節する能力は、左手の方が右手よりもはるかに優れていた。また、このような左手の柔軟性は、左手の運動調節の仕方を学習するプロセスが、右手の運動から干渉を受けやすいことに起因する可能性があることを、実験および計算モデルによって明らかにした。

全人口のおよそ9割は右利きであると言われている。利き手である右手は、動作の正確性・巧緻性・筋力などのさまざまな面で左手を上回る能力を示すことが古くから知られている。また、このような左右差は、多くの文化で右を聖なるもの、左を不浄なものとして捉える傾向を生じさせる一因ともなっている。

また、利き手がさまざまな側面において非利き手よりも優れた運動能力を発揮するということは、多くの人が実感することだろう。このような能力差は、大部分の人が右利きであるという事実と併せて、多くの文化において左手・左利き蔑視の傾向を生じさせた一因でもあると考えられている。また、右利きの人が両手を協調させて作業する際に(瓶のふたを開けるなど)、右手が主要な役割を担い左手がそれをサポートする、といった役割分担が生じるが、これが左右の手の優劣を反映した結果なのか、それとも左右の手それぞれの特化した能力を反映した結果なのかは、よくわかっていなかった。

研究チームは、運動学習実験と数理モデルを組み合わせることで、両腕動作中にのみ発揮される非利き腕が利き腕を上回る能力の存在を示した。また、このような能力が、左右の腕において運動学習プロセス間が相互に干渉する度合いの非対称性に起因していることが示唆された。これらの結果は、利き手と非利き手は単純な優劣関係ではないとする説を支持するとともに、両腕の協調動作において左右の役割分担が生じるメカニズムの理解や、左右差および大脳半球間の相互作用の機能的意義の理解、両手動作を用いたより効果的なリハビリテーション手法、運動スキルの獲得手法の開発などに貢献することが期待される。

◎東京大学
http://www.u-tokyo.ac.jp/

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