三輪大臣官房審議官、2012年制度改正の論点を披露――シルバーサービス振興会定例会レポ

シルバーサービス振興会は、7月1日、第222回月例研究会を都内で開催した。今回は厚生労働省大臣官房審議官の三輪和夫氏を講師に迎え、「介護保険制度の施行から10年を経て、今後の課題と方向性〜民間事業者に期待するもの〜」と題して、講演を行った。

講演では、まず介護保険制度の実施状況を振り返り、介護保険施行年の2000年4月末と、丸9年を経た2009年4月末を比較し、1)65歳以上被保険者数は2,165万人から2,838万人へ(32%増)、2)要介護・要支援認定者数は218万人から469万人(115%増)、そして3)要介護・要支援認定の申請件数は269万件から500万件(2008年度数値・86%増)と、高齢者人口の増加および制度の定着とともに、確実にその数字が増加していることを挙げた。

また、高齢者人口と要介護認定者数の今後の推移予測では、2025年に団塊世代が75歳以上の後期高齢者になると、全人口の4人に1人は後期高齢者で、要介護(支援)認定者数は1.6倍に、介護給付費は現状維持スケールで2.4倍の19兆円(いずれも2010年度比較)にまで膨れ上がるとしている。

一方で、国が推進している地域包括ケアシステム(要介護状態になっても可能な限り住みなれた地域や自宅で生活し続け、人生の最期のときまで自分らしく生きることを実現できる社会基盤)の実現には、人材もサービスの多様化もこれまで以上のものが要求され、国の財政で対応できるのか、保険料がどこまで上がるのかといった不安に対し、三輪氏は介護給付費の財源構成を示しつつ、甲費負担分を上げて保険料を下げる、第2号被保険者の年齢を下げる、軽度の要介護者の負担割合を1割から2割にするなど、さまざまな案が出ていると述べた。

このほか、今回提示された、介護保険制度改正に向けた議論の基本的な論点は以下のとおり。

■サービス体系のあり方(地域包括ケアの実現)
・地域の中での介護サービスの提供(在宅支援の強化、施設の多機能化)
医療介護の連携体制の強化(在宅療養の強化、訪問看護の体制確保)
高齢者の住まいにおける介護サービスの充実、施設の居住環境の向上
介護職員の資質の向上
認知症を有する者に対するサービス確保

■持続可能な制度の構築
・保険料上昇に対する財政的な措置
介護職員処遇改善交付金(約3,975億円)
介護拠点の緊急整備(約3,011億円)

三輪氏は、2012年度の制度改正に向け、これらについて今年11月を目途に意見をとりまとめ、来年度の通常国会に政府に提案するため、今年いっぱい議論を深めていくとした。

◎シルバーサービス振興会

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