デイサービス、ショートステイが介護負担を軽減する――明治安田生命/介護生活の意識調査

明治安田生命福祉研究所は、「介護生活の実態と意識に関する調査」を実施し、その結果を発表した。

同調査は、2012年6月、家族等の介護経験がある全国の40〜70歳代の男女1,032名を対象に、介護サービスの利用実態や経済的な側面、さらに介護に関する意識に焦点をあてた調査をインターネットで実施したもの。

主な内容としては、以下の結果が出ている。

【利用経験のある公的介護保険サービス】⇒ デイサービス、ホームヘルプ、ショートステイ
6割が「デイサービス」、4割が「ホームヘルプ」を利用。夜間の介護負担から解放される「ショートステイ」も3人に1人が利用している。

【公的介護保険の利用限度額の消化状況】⇒限度額いっぱいの利用者は4割
限度額いっぱいまで利用している人は4割に留まる。限度額まで利用しない人のうち半数が「利用しなくても十分なサービスを受けられている」「できるだけ身内で介護したい」とする一方、2割の人が「これ以上の自己負担は難しい」という理由を挙げている。

【「上乗せサービス」の利用状況】⇒4人に1人が経験あり
4人に1人が、上乗せサービスを利用した経験があった。利用したサービスとしては「デイサービス」「ショートステイ」が多く、どちらも在宅で介護している人がひとときの間、介護からの解放が得られるものである。この結果から、費用を支払うことが可能であれば、これらのサービスが介護負担軽減につながることを示している。

介護のためのリフォーム】⇒半数強が実施
介護経験者の半数強がリフォームを実施。通常30万円前後かかるトイレの洋式化を2.5割が実施し、さらに高額な費用が想定される浴槽の交換を1.6割の人が実施していた。かかった費用は3割が10万円未満である一方、1割は総費用100万円以上かかっており(ただし、支払った金額ではない)、介護が必要になった場合、それなりにまとまったリフォーム費用がかかる可能性があることもわかってきた。

【もっとお金があれば利用したいサービス】⇒リフォームのトップは浴槽交換
介護経験者の3人に2人が、もっとお金に余裕があれば利用したいサービスがあると答えている。希望する内容は、訪問介護などの在宅サービスの利用を増やす、ショートステイの利用を増やす、有料老人ホームへの入居、デイサービスの利用を増やす、といった項目がそれぞれ2割以上見られた。リフォームへの希望も1.6割あり、そのトップは公的介護保険での女性の対象外である「浴槽交換」だった。また、車いす用に廊下を拡張したいという回答も高い割合を示していた。

介護の苦労】⇒9割の介護経験者が実感
介護経験者の9割が介護の苦労を実感しており、「負担を軽くするためには事前の資金準備が重要」だと感じている。最も多かった苦労は「精神的負担」で男女とも4人に3人が挙げている。

【就労・収入への影響】⇒4人に1人に働き方に変化あり
介護経験者の4人に1人が、介護にあたり働き方に変化があり、2割強の世帯は収入が減少している。半分以下に減った世帯も1割強いて、退職など大幅な収入減少を伴う変化があったことがうかがえる。

介護への準備】⇒約半数が準備をしていた
介護経験者の約半数が、介護を始める前に、情報の収集、介護について親族と相談、家のリフォームなど、何らかの準備をしていた。介護を始める前に準備しておいたらよかったこととしては、「実際の介護の技術や知識」(26.7%)、「公的介護保険制度に関する知識」(25.1%)、「介護費用の蓄え」(23.5%)、「(介護相手の)民間の介護保険等への加入」(12.1%)を挙げている。

◎明治安田生命生活福祉研究所

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