見た目年齢が若いと思う人ほど、病気の予防を先延ばしに――民間調査

健康食品などの通信販売を行う株式会社エバーライフが2012年4月に設立した年齢研究所は、このほど、30〜60代の男女2000人を対象に、「年齢と老化に関する意識調査」を実施、調査結果を発表した。
 
老化とは、加齢に伴い、骨、関節、内臓、神経、皮膚など、体の各所の不可逆的な劣化が次第に蓄積していくプロセス。このプロセスが進行した結果、それぞれの年代で体のどこかにトラブルを抱えることを、年齢研究所では「年齢リスク」と呼び、調査研究および普及啓発を行っている。

調査結果から、自分の夫や妻に感じる4大老化症状は「白髪、肥満、老眼、もの忘れ」であること、「自分の見た目年齢は、実年齢より若い」と回答した人ほど、病気の予防対策を先延ばしにする傾向があることなどがわかった。

【調査の概要】
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:30〜60代の男女 計2000人
・調査期間:2012年5月11〜14日

調査結果の主なトピックは以下の通り。

■30代でも4割がもの忘れを自覚
 
老化が原因で起こる症状のうち、自覚しているもの(複数回答)を聞いたところ、各年代を代表する老化症状があることがわかった。

・30代では、男女ともに「疲れが取れにくくなった」が最も多く、30代全体の約半数(52.2%)を占めた。
・40代では、男性は「細かいものが見えにくくなった」、女性は「白髪が目立つようになった」が最も多く、40代全体では「白髪が目立つようになった」が6割にのぼった。
・50代では、男女ともに「細かいものが見えにくくなった」が最も多く、50代全体の7割近く(68.2%)に達した。
・60代では、男性は「細かいものが見えにくくなった」、女性は「白髪が目立つようになった」が最多。60代全体では「『アレだよ。アレ・・・なんだっけ』が増えてきた」が6割強を占めた。

もの忘れは、50代で3位(54.2%)、40代で2位(51.2%)、30代でも3位にランクインし、4割(40.2%)が自覚している。

■夫が妻に、また妻が夫に感じる老化の4大症状は、白髪、肥満、老眼、もの忘れ

既婚男女に「自分の夫・妻が昔と比べて老化したと思うこと」(複数回答)を聞いたところ、 夫が妻に感じる老化症状は、「白髪」(29.4%)、「太ってきた」(25.4%)、「老眼になった」(21.5%)、「『アレだよ。アレ・・』が増えた」(21.2%)、「もの忘れが多くなった」(21.1%)の順。
一方、妻が夫に感じる老化症状は、「白髪」(38.0%)、「加齢臭」(33.6%)、「薄毛」(27.5%)、「太ってきた」(27.3%)、「『アレだよ。アレ・・・』が増えた」(25.8%)の順だった。

白髪、肥満、老眼、もの忘れは、妻や夫に感じる男女共通の4大老化症状だだが、男女の違いを見ると、夫は妻のシワ・たるみ(20.7%)、皮膚のハリ(19.1%)など肌の衰えに、妻は夫の加齢臭と薄毛に老化を感じている。夫が妻に感じる老化症状は平均3.7個、これに対し、妻が夫に感じる老化症状は平均5.3個と、妻のほうが夫の老化症状により敏感なことが伺える。

■夫は妻の肥満、妻は夫の加齢臭に改善を希望

既婚男女に「自分の夫・妻に対策を講じてほしい(できれば治してほしい)老化症状」(複数回答)を聞いたところ、夫が妻に対策を求める老化症状は、「太った」(17.0%)、「怒りっぽくなった」(11.6%)、「記憶力が落ちた」(10.9%)、「シワ・たるみ」(8.7%)、「自分の考えを曲げなくなった」(7.9%)の順。
一方、妻が夫に対策を求める老化症状は、「加齢臭」(23.9%)、「怒りっぽくなった」(16.9%)、「太った」(16.0%)、「口臭」(15.3%)、「自分の考えを曲げなくなった」(9.4%)の順だった。

このうち、夫が妻に対策を求める「太った」はすべての年代を通じてトップ。また、妻が夫に対策を求める「加齢臭」も同様にすべての年代を通じてトップで、夫は妻のくずれた体型を、妻は夫の加齢臭を気にしていることが浮き彫りに。対策を求めたい老化症状の数は、夫→妻1.5個に対し、妻→夫2.0個で、妻の側の要望が上回っている。

■老化対策は、野菜中心の食事と、よく歩くこと

既婚男女に「老化防止のために心がけていること」(複数回答)を聞いたところ、「野菜中心の食事」(40.5%)、「よく歩く」(37.0%)がトップ2。次いで、「サプリメント」(24.4%)、「和食」(24.0%)だった。
男女の違いを見ると、既婚男性では、「酒量を減らす」(11.9%)が5位に、また既婚女性では「紫外線対策」(36.7%)が「よく歩く」(33.2%)をおさえて2位に浮上。心がけている老化対策の数は、既婚男性2.0個に対し既婚女性3.0個と、女性が男性を上回っている。

■女性が「老けたね」と言われたくないのは、同性の友人

「老けたね」と言われたくない相手(複数回答)を聞いたところ、男性は妻(32.1%)、同性の友人(24.3%)の順。 一方、女性は6割弱(57.1%)が同性の友人をあげてトップ。夫(40.4%)よりも同性の目を意識していることがわかった。

生活習慣病の発症リスクについての知識が不足

さまざまな病名をあげて、その病気に「なりやすいと思われる年齢」と「気をつけはじめたほうがいい年齢」を聞いたところ、「気をつけはじめたほうがいい年齢」は「なりやすいと思われる年齢」からマイナス3〜6歳しか開きがないことがわかった。一般に、生活習慣病の発症リスクは長い年月の間に少しずつ高まるので、もっと早くから予防対策の意識をもつ必要があり、啓発の必要性が示唆された。 

■「見た目年齢が若い」と思う人ほど、病気の予防対策が先延ばしに

自分の「見た目年齢」を聞いたところ、実年齢より「若い」と答えた人が4人に3人(75.9%)を占め、3割(32.1%)は「6歳以上若い」と回答した。性別では女性(79.0%)、年代別では50~60代(82.0%~83.0%)で実年齢より「若い」と回答した率が高くなっている。
病気に気をつけはじめたほうがいい年齢との相関を見ると、実年齢より「若い」と回答した人ほど、病気の予防対策が先延ばしになる傾向がみられ、注意喚起が必要なことが判明した。

◎株式会社エバーライフ

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