食塩摂り過ぎ1位は山梨県――平成22年国民健康・栄養調査報告(3)

厚生労働省が6月15 日に発表した「平成22年 国民健康・栄養調査報告」より、第5〜6部を紹介する。

第5部「所得と生活習慣病に関する状況」では、世帯の所得を3区分(200万円未満、200万円以上〜600万円未満、600万円以上)に分け、年齢、世帯員数を調整したうえで、世帯の所得が600万円以上の世帯員を基準として、200万円未満、200万円以上〜600万円未満の世帯員の生活習慣等(体型、食生活、運動、たばこ、飲酒、睡眠)の状況を比較した。

結果は以下のとおり。
1.肥満者の割合は、男性では差がみられず、女性では200万円未満と200〜600万円未満の世帯で高かった。
2.習慣的な朝食欠食者の割合は、男性では200万円未満と200〜600万円未満の世帯で高く、女性では200万円未満の世帯で高かった。
3.野菜摂取量は、男女とも200万円未満と200〜600万円未満の世帯で少なかった。
4.運動習慣のない人の割合は、男性では200万円未満の世帯で高く、女性では200万円未満と200〜600万円未満の世帯で高かった。
5.現在習慣的に喫煙している人の割合は、男女とも、200万円未満と200〜600万円未満の世帯で高かった。
6.飲酒習慣者の割合は、男性では200万円未満の世帯で低く、女性では差がみられなかった。
7.睡眠の質が悪い人の割合は、男性では差がみられず、女性では200〜600万円未満の世帯で高かった。

第6部では、都道府県別の肥満及び主な生活習慣の状況」では、参考資料として都道府県別の肥満者の割合、野菜摂取量、食塩摂取量、歩数、喫煙者、飲酒習慣者のデータも紹介されている。
その中から、野菜摂取量と食塩摂取量を紹介する。

【野菜摂取量】
20歳以上の成人の野菜摂取量が最も多いのは、男女ともに長野県で、男性379g/日、女性353g/日だった。高原野菜の一大生産地として知られる県だけに、昔から海のない県ならではのさまざまな工夫で、野菜中心の食生活が根付いていると思われる。国が推進する「健康日本21」での野菜摂取量目標値は1日当たり350gのため、長野県はこれをクリアしていることになる。
一方、野菜摂取量が少なかったのは、男性では徳島県の245g/日、女性は香川県で229g/日で、1位の長野県に比べると男女ともに100g以上少ない。また、摂取量が少ない県(40位以下)は、男性の43位・北海道を除いてなぜか西日本に集中しており、気候もよく野菜の生産地も多い地域だけに、摂取量に結びついていないのが意外に思われる。全国平均は、男性301g/日、女性285g/日。

【食塩摂取量】
食塩摂取の多い県の1位は山梨県で、男性13.3g/日、女性11.2g/日だった。一方、食塩摂取の少ない県は、男女ともに沖縄県(男性9.5g/日、女性8.1g/日)だった。
厚生労働省による「日本人の食事摂取基準」で、ナトリウム(食塩相当量)の摂取量の目標値は男性9g未満、女性7.5g未満のため、もっとも少ない沖縄県でも目標基準に達していないことが明らかとなった。不名誉な1位となった山梨県では、目標値に対して男性は4.3g/日、女性も3.7g/日も過剰摂取していることになる。なお、全国平均は、男性11.8g/日、女性10.1g/日。

平成22年国民健康・栄養調査報告

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