9月11日に開催された、第6回Link(リンク)スペースでは、介護福祉士やケアマネジャー、施設管理者、介護事業経営者、介護用品販売員、理学療法士、管理栄養士、音楽療法事業経営者など、介護や福祉にさまざまな形で携わる40人ほどが集まった。アットホームな空間のなか、「人間性とはどうすれば身につけられるだろうか?」をテーマに対話を行った。
テーブルごとの3回の対話が終了した後、その日に出てきた話、考えたことのなかから、キーワードとテーマに対する答えを、それぞれが思いつく限り付箋に記入。1枚の付箋に対し、1つのキーワード、あるいは答えを記入し、最後に皆で書いたものを共有。似ている内容をまとめながら、カテゴリー別に分類していった。
キーワードとして挙がったのは次のようなもの。
・思い込まない/逃げない/考え続ける/学ぶ気持ち
・相手を想う/人の痛みがわかる/器/あなたといるとほっとする
・手本となる存在 など
身につける方法(答え)として挙がったのは次のようなもの。
・多くの考えを知る/人の間で人は育つ/社会とかかわりを持つ
・考える時間を持つ/意識する
・リーダーが後ろ姿を見せる/言霊(言葉であらわすということ)
・朝、空を見上げ、太陽を見る/自分のボトルの水がいつも透明になるよう、毎朝エネルギーチャージを など
「どうすれば、人間性を身につけられるだろうか?」に、明確な答えはない。最終的に出てきたコメントのなかには、「介護に人間性は必要か?」というものもあった。
ただ、いろいろな人の話や考えを受け入れようとする意識、考える時間を意識的に持つこと、つまりは、普段、仕事を一緒にしている人たちだけではなく、Linkスペースのように、いろいろな立場、バックグラウンドを持つ人が集まっている場に出かけ、話を聞く、自分の想いを伝えること自体が、とても貴重な経験になるということはいえるのではないだろうか。
介護にかかわるさまざまな立場のスタッフを調整する役割であるケアマネジャーにとっても、こうした会に積極的に参加することは、自身の仕事を振り返る、深める良い機会になるだろう。
回を重ねるごとに盛り上がるLink スペースのワールドカフェへの参加希望者は、Linkスペースホームページトップ画面下部のメーリングリスト登録フォームに登録すれば、今後の開催情報などがメールで送られてくる。
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