介護保険施設・民間施設・グループホームの探し方

条件・資金計画が決まったら、次は施設探しです。ここでは介護保険施設と民間の有料老人ホームに分けて探し方を説明します。

介護保険施設の探し方

■介護保険施設の探し方

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム、略称・特養)、介護老人保健施設(略称・老健)、介護療養型医療施設という3類型の介護保険施設についての情報は、各自治体で管理しています。
各施設の入所定員、空床数、待機者数等をインターネットで公開している自治体もあります。特養に関しては、全国的に満床状態で待機者がいますが、在宅復帰のためのリハビリ施設で
ある老健は比較的入所しやすいといわれています。介護療養型医療施設は満床のところが多いですが、地域によっては空きがあるところもあります。

インターネットが使える方は、インターネット上で検索していただけば自治体内の各施設の情報を閲覧することができると思います。インターネットをお使いにならない方は、各自治体に問い合わせれば、自治体内の施設の連絡先一覧などを入手できます。各施設に連絡を取れば資料を送付してもらえますので、まずは立地や規模等からいくつかの施設を選び、資料請求をしてみましょう。

ケアマネジャーや病院のソーシャルワーカーが施設の評判などについての情報を持っていることもあります。担当ケアマネジャーがいる方、病院に入院中の方などは意見を聞いてみるのもいいでしょう。

そうした意見や資料で比較検討し、ここなら、と思う施設が見つかったら、ぜひ見学に行ってみましょう。入所者の表情、職員の入所者への接し方、施設内の清潔さ、空気感など、自分の目で見てはじめてわかることがたくさんあります。資料だけで施設選びを済ませないことが大切です。

見学に行き、入所したい、させたいと思う施設が決まったら、入所の申し込みをしましょう。希望する施設が複数ある場合は各施設に申し込むのが一般的ですが、自治体によっては申し込み窓口が決まっているところもあります。その場合は、その窓口に1回申し込みをすると、希望する複数の施設に空きが出たときに連絡が来る仕組みです。

民間施設の探し方

■有料老人ホーム等の民間施設の探し方

登録申請のあった有料老人ホーム(略称・有老)をインターネット上で公開している自治体もありますが、民間施設である有老全ての情報を一括管理している機関はありません。
民間施設についての情報を集めるには、インターネットで検索をする方法や民間の有料老人ホーム紹介センターを利用するなどがあります。また、介護保険施設同様、ケアマネジャーや病院の
ソーシャルワーカーの意見を聞くのもいいでしょう。

有料老人ホームは、介護保険施設に比べて費用がより多くかかります。一度入居したら、気に入らないからと他のホームに移るのはなかなか難しいものです。後悔しないホーム選びをするためには、
複数のホームの見学に行って比較検討することが大事です。有料になりますが、1週間程度の体験入居を受け入れているホームが多いですから、できれば体験入居をしてから入居の決断をすることをお勧めします。

■民間施設・チェックポイント

1. 費用

<入居金・前払い金>

入居金・前払い金は、ホームがまとめて預かり、一定の年数(償却期間)をかけて償却していく仕組みになっています。償却期間内に退去になった場合は、未償却分が返金されます。
また、契約時にまとまった金額の償却(初期償却)が設定されることも多く、返還金について十分な計算が必要です。

<月額利用料>

食費・管理費・家賃相当分が概ねの内訳となっています。介護認定が降りていない方は、自立サポート費が徴収される場合があります。
別途費用(介護保険1割負担額、医療費、交際費、嗜好品代等)は必ずかかります。それを含めた総費用を資金計画に取り入れることが重要です。

2. 周辺環境

<入居金・前払い金>

交通手段・駅からの距離……外出する際のことだけでなく、ご家族が通いやすいかを考えましょう。
病院との距離……定期的な通院が必要な場合は考慮する必要があります。
外出・買い物の利便さ……見守りがなくても外出可能な方の場合は、アクティブに無理なく外出を楽しめるかを確認しましょう。

3. 建物

共用設備も含めた居心地・使い心地……ホームでの暮らしは意外に共用部分で過ごす時間も多いもの。専用居室だけでなく共用部分もチェックしましょう。
自立者と要介護者の住み分け……身体状況の違う方同士が同じホームで暮らす場合、お元気な方が精神的に落ち込んでいくケースがあります。自立の方が要介護者向けホームを検討する場合は、必須条件となります。
スタッフの導線……スタッフが働きやすい導線を確保できているかで、サービス内容に差がでてくることがあります。
清掃・衛生管理状況……運営期間が長くなると、その管理の差がはっきりとしてきます。清掃をスタッフの仕事としているところは、スタッフ不足を見極めるポイントになることも。

4. 介護・医療サービス

生活支援・健康管理・介護サービス内容……月額利用料でどこまで提供されるか、何が自費サービスとなるかを確認しましょう。
協力医療機関……協力内容や、緊急時の近隣病院との協力関係も確認しましょう。
看護師の配置……医療的ケアが必要になった場合は、看護師が長時間いることが安心につながります。

5. 食事・イベント・アクティビティ

<食事>

基本的には栄養バランスがとられ、季節感のあるめりはりのあるメニューが用意されています。味に関しては主観的なものになるので、試食をさせてもらいましょう。
介護食(きざみ・ペースト食)や医療食の対応、料金の有無も確認しましょう。

<イベント・アクティビティ>

季節のイベントや毎日のアクティビティは、スタッフが工夫していろんな企画がされています。長く続けてきた趣味をホームに入っても続けられるように、サークル活動内容の確認もしましょう。

6. 入居者・スタッフ・施設長

ホームのサービスの質は、入居者の方の表情が表わしています。見学時には入居者の方の様子(表情や身だしなみ、清潔感があるかなど)をチェックしましょう。
また、スタッフの対応や挨拶などで、教育体制を垣間見ることができます。
施設長はホームのかじ取り役。ホームの運営や雰囲気は、施設長で左右されます。施設長とじっくり話す機会を設けましょう。

7. その他

入居契約にあたっては、重要事項説明書・入居契約書・管理規定などの書類に目を通す必要があります。じっくり読み込み理解することが大切です。見学時に請求し持ち帰りましょう。

グループホームの探し方

■グループホームとは

グループホームは「認知症対応型共同生活介護」という地域密着型サービスの1つです。認知症の方を対象としています。変化の少ない環境が良いという理由から、5~9人を1ユニットとした少人数のケアを特徴としており、施設の規模も1~3ユニットと小規模です。
調理や簡単な家事を分担して行うなどして、役割を果たし共同生活を送ることで、認知症の症状を和らげたり、進行を抑えたりすることを目的としています。

■グループホームの探し方

自治体によってはインターネット上で公開しています。また、介護保険施設同様、ケアマネジャーや病院のソーシャルワーカーの意見を聞くのもいいでしょう。

■グループホーム・チェックポイント

1. 費用

<入居金>
入居金が必要なところもあれば、不要なグループホームもあります。
金額は多くても数十万円程度となっています。

<月額利用料>
介護サービス費(1割負担)・食費・居住費・水道光熱費が概ねの内訳となっています。食費や居住費が施設によって違いますので、内容と料金を十分に比較しましょう。

→介護にかかる費用(グループホーム)

2. 介護サービス

グループホームでの介護は、主に「認知症対応」になります。認知症介護の経験がスタッフに十分にあるか、その対応を見学時に確認しましょう。何度も同じ事を言ったり、急にどこかに出かけようとする方に、余裕のある対応をしているかなどをチェックします。

3. 医療連携

グループホームでの医療連携は施設によって差があります。寝たきりになったり医療的な処置が必要となった場合には退所を迫られることもありますので、事前に確認が必要です。
通院介助は施設のスタッフが行うものですが、人員不足などから家族にしてもらうことを条件にしているホームもあります。仕事を持っている場合には、特に注意しましょう。
また、入院した場合に退院後も入所が可能かということも確認が必要です。

4. 建物・設備

グループホームは小規模な施設なので、民家を改造したものや、施設の建物の1フロアをグループホームとしているところなど、内容に差があります。個室や共用部分の広さによって家賃(居住費)が変わりますので、予算を考えながら判断しましょう。

5. 入所者・スタッフ・ホーム長

グループホームのサービスの質は、入居者の方の表情が表わしています。見学時には入居者の方の様子(表情や身だしなみ、清潔感があるかなど)をチェックしましょう。
スタッフやホーム長の入所者への対応だけでなく、入所者のスタッフやホーム長に対する態度や眼差しも、ホームに対する安心感や信頼感を表しています。

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