利用者・家族からのハラスメント、介護従事者の7割超が被害に―NCCU調査

介護従事者の7割超が、利用者や家族から何らかのハラスメントを受けた経験のあることが、介護従事者の労働組合「日本介護クラフトユニオン」(NCCU)が行ったアンケート調査で明らかになった。特に暴力を振るわれたり、大声で威嚇されたりするなどのパワーハラスメントの被害者が多く、介護従事者の7割がその被害に苦しんでいた。自由記載の中には「犯罪といえる」(NCCU関係者)ほど深刻な被害を訴える声も数多く寄せられたという。

NCCUでは今年4月から5月、全組合員に当たる約7万8000人に調査票を送り、介護現場のパワハラやセクハラの被害の実態を調べた。

※セクハラに関する調査結果はこちら

回答者の8割超は女性。介護サービス別では訪問介護が半数を占めた。また職種別では、利用者の家を訪れ、サービスを提供する介護員が43.6%で最も多く、次いで介護保険施設などでサービスを提供する介護員(18.5%)などと続いた。

調査に対し、利用者や家族からハラスメントを受けたことがあると答えた人は全体の74.2%(1790人)だった。被害を受けたことがある人のうち、パワハラの被害を受けたことがある人は94.2%(1687人)で、すべての回答者(2411人)に対する割合では70.0%となった。

■「攻撃的な大声」「認められないサービス強要」「暴力」…
パワハラ被害の内容を複数回答で尋ねたところ、「攻撃的態度で大声を出す」が61.4%で最も多く、以下は「他の人を引き合いにサービスを強要する」(52.4%)、「契約では受けていないサービスを要求する」(34.3%)、「制度上認められていないサービスの強要」(31.9%)など、サービスに関するパワハラが続いた。また「身体的暴力を振るわれた」人が21.7%いた上、人格を否定するようなことを言われた人も21.6%いた。

■上司に相談も、「変わらない」がトップ
パワハラ被害に遭った人の75.1%は、その後、誰かに「相談した」と回答。最初に相談した相手としては「上司」が47.2%で最も多かったほか、「職場の同僚」に相談した人も40.9%いた。ただし、相談後の状況としては「変わらない」(43.5%)が最多で、「収まった」と答えた人は21.4%にとどまった。

パワハラが発生している原因(複数回答)としては、「(利用者・家族の)生活歴や性格に伴うもの」(55.7%)や「介護従事者の尊厳が低く見られている」(54.4%)、「ストレスのはけ口になりやすい」(53.7%)などを指摘する声が多かった。また、パワハラから介護従事者を守るために必要な対応(複数回答)については、「ご利用者・ご家族への啓発活動」(58.4%)や「事業所内での情報共有」(57.9%)を挙げた人が目立った。

■「支えられている側が支える側を虐待している」
NCCUの染川朗・事務局長は、寄せられた自由回答の中には、性犯罪や障害事件といえるものも交じっているとした上で「支えられている側が支えている側を虐待している。そういう実態がある」と訴えた。

■「介護従事者の権利も利用者と同じように守るべき」
調査を担当した村上久美子・政策部門長は、「介護従事者の権利も利用者の権利と同様に守られるようにすべき」と指摘。このまま介護従事者の労働環境が改善しなければ、介護人材の確保も、さらに難しくなり、国が掲げる介護離職ゼロの実現も危うくなるとした。また今後、厚生労働省に対して、利用者らから介護従事者へのハラスメント防止に力を注ぐよう要望する方針も示した。


(「介護従事者の権利も守るべき」と訴える村上政策部門長、21日)

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