ケアプランの作成にAI(人工知能)を活用した研究を進めるベンチャー企業「シーディーアイ」(東京都中央区)は、同社に出資する介護事業者などが運営する事業所に、自社開発したAIを試験導入したと発表した。対象は全国の15法人(38事業所)で、合計104人のケアマネジャーが介護現場で活用するという。同社では「事業所での検証を踏まえ、年内の事業化につなげたい」としている。
同社は昨年11月からの約3カ月間、ケアプランの作成にAIを活用した日本初の実証研究を愛知県豊橋市で実施。参加した33人のケアマネは、AIが提案した介護サービスの組み合わせを参考に、利用者71人分のケアプランを作成した。
事業所での試験導入に先立ち、同社は、自社開発したAIを「CDI Platform MAIA(マイア)」と命名。実証研究では、同市が保有する「認定調査票」「主治医意見書」「介護給付費明細書」の3項目のデータをAIに事前に学ばせたが、今回は、これまでの経験知の蓄積を踏まえ「他の地域でも同じような傾向が出るのかを確認する」(広報担当者)としている。