認知症に関する正しい理解を広めようと、国が2005年度から養成を始めた「認知症サポーター」の数が全国で1000万人を突破したことが、国の委託で事業を運営する「全国キャラバン・メイト連絡協議会」の集計で分かった。養成講座で講師を務める「キャラバン・メイト」も15万人に迫っている。
同協議会によると、今年3月31日現在、認知症サポーターの数は1000万2300人で、このうち女性が6割超を占める。また、年代別では、「70代以上」が約215万人で最も多く、次いで「10代以下」(約210万人)、「60代」(約176万人)などの順。養成講座の開催回数は30万5694回に達している。
一方、同日時点のキャラバン・メイトの数は14万9289人で、養成研修の開催回数は2330回に上る。研修の大半は都道府県など自治体が主催したもので、修了者13万5440 人のうち、ケアマネジャーら介護従事者が31.1%で最も多い。
政府は今年2月に閣議決定した「高齢社会対策大綱」で、20年度末までに1200万人の認知症サポーターを養成する目標を掲げている。15-17年度の養成数は、いずれも130万人を超えており、順当にいけば、目標を達成できる見込みだ。