高齢者の在宅での生活をサポートするため、東京都練馬区は4月から、見守りと配食、緊急時の自宅への駆け付けサービスの3つを一体的に提供する「高齢者在宅生活あんしん事業」を始める。2018年度予算案で、事業費として約4650万円を計上した。区によると、こうした組み合わせによるサービスの提供は都内23区では初めて。
区では、高齢世帯の一人暮らしや夫婦らを対象に、緊急時に連絡できる機器を貸し出す見守りサービスを提供しており、16年度現在、約1000世帯が利用している。本人や同居者の様子に異変を感じた際、機器に取り付けられたボタンを押すと、自宅の鍵を預かっている警備会社の職員が駆け付けてくれる。
新事業は、このサービスと配食サービスを組み合わせたもの。高齢者の自宅に食事を届ける業者が、居住者の異変を察知したら、地域包括支援センターに通報。その後、警備会社の職員が駆け付ける。これにより、ボタンを押すことができない状況にも対応できるようにする。
区では現在、約200人の区民ボランティアが、電話や定期訪問で高齢者の安否確認を行っている。区では今後、こうした見守りの取り組みを強化する方針で、新事業については、18年度中に1500世帯の登録を目指す。