介護の仕事のイメージアップを図り、新たな人材の確保につなげようと、千葉県は、介護施設での職員と入所者の心の触れ合いをユーモラスに描いたCM動画を制作し、インターネット上などで公開している。
県では今年夏、介護の仕事の魅力を伝えるためのアイデアを民間事業者から募り、介護関係者も交えた審査の結果、CM動画を制作することが決まった。CM動画は「懸垂編」「ダンス編」「カラオケ編」の3種類で、県のホームページや動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信されているほか、11月中は地元のテレビ番組や映画館などでも放映される(期間は媒体ごとに異なる)。
「懸垂編」の動画の画像=県提供
県の担当者は「介護の仕事にはマイナスなイメージが付きまとうが、現場には入所者とスタッフの心の触れ合いがたくさんある。こうした魅力を伝え、介護の仕事について考えるきっかけになれば」と話す。
厚生労働省の推計によると、団塊の世代が75歳以上となる2025年には、日本全体で約37万7000人の介護職員が足りなくなる。人口が密集する東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県の状況が特に深刻で、千葉でも約2万2800人の不足が見込まれている。
県では昨年度から、11月に「介護福祉のイメージアップキャンペーン」を実施し、「介護の日」(11月11日)に合わせてイベントを開催している。今年も11日に、千葉市の幕張メッセで就職フェアと写真展を開く。