母が自宅の階段を踏み外し、右足膝を骨折し、1か月半入院しました。
若いうちは、回復も早く、1~2か月すれば元の生活に戻れても、高齢になると、筋力の低下等により、回復までに時間がかかるこが多くなります。
大腿骨など部位によっては、しばらくベッド上の生活を余儀なくされ、それをきっかけに寝たきりの状態になったり、時には認知症を引き起こすこともあります。
まずは予防に努め、転倒しないようにすることが大切です。
〈住宅環境の整備〉
自宅での転倒を防ぐために、自宅内の様子を確認し、危険個所がないかをチェックしておきましょう。電気コード、絨毯のめくれた箇所などに足をひっかけてしまうことあります。
浴室や玄関に段差がある場合には、手すりをつけておくと安心です。介護保険では、手すりの取り付けの他、段差解消などの住宅改修(20万円以内であれば、1割または2割の自己負担)ができます。
〈筋力低下予防〉
運動などをして筋力維持を図ることも大切です。多くの自治体で、介護予防体操教室などを主催しています。介護認定を受けていない方でも参加できますので、気軽に足を運んでみるのも良いと思います。
〈骨粗鬆症や目の疾患(白内障)などにも要注意〉
骨粗鬆症の方は、骨折のリスクが高くなります。以前担当していた女性の方は、ベッドから立ち上がる時によろけたことで、足首の骨を3本骨折しました。
母は白内障があり、視力が低下しています。階段には手すりをつけていましたが、目が見えづらかったことで、踏み外してしまったようです。
ただ、どんなに予防に努めても、転倒や骨折を100%防ぐことはできません。
母は病院で、早い時期からリハビリをしていただいた成果もあり、回復が比較的早く、退院した時には杖歩行できるまでになっていました。外出好きで、80歳を過ぎても、毎日のように買物などに出かけていたこと、好き嫌いなく、入院中も食事を残さず食べていたことも早期の回復につながったのかもしれません。日頃の生活週間も大切だと考えます。
運動の秋、食欲の秋です。金木犀の香り漂うこの時期、お弁当を持って、外出してみるのも良いですね。