パナソニック株式会社は、介護施設や病院で利用者ニーズが高いにもかかわらず、実施が困難な“洗髪”を自動で行う、「洗髪ロボット」を開発した。9月29日〜10月1日に東京ビッグサイトで開催される第37回国際福祉機器展に出展する。
洗髪ロボットは、手洗いや泡洗浄を合計16コの指先で行い、左右のアームには、スイング・押さえ・揉みの動作をするモータを搭載している。頭の形をあらかじめスキャニングし、人によって違う頭の形にも対応して最適な力加減でマッサージしながら洗浄する。個人ごとの頭の形状やマッサージメニューなど、データをメモリーで登録でき、毎日設定しなおす必要もない。病院・介護施設などで入浴の難しい入所者や障がい者に活用することを見込んでいる。
「洗髪ロボット」と同時に開発された「電動ケアベッド」も、あわせて国際福祉機器展に出展される。ベッドと車いすに相互に形状が変化する電動ケアベッドは、身体介護の中でも負担が大きいとされるベッド・車いす間の移乗を軽減するため、「ロボティックベッド」として昨年開発され、国際福祉機器展に出展して大きな反響を呼んだが、ベッドの半分が車いすユニットとして機能するように、より実用性を高めた。
車いす分離時に音声やLEDランプで分離可能なことを教えるなどガイダンス機能を装備して使いやすさを意識した。介護する側、される側双方にとっての負担やリスクが大きかった移乗をスムーズに行える。
■取材協力
・パナソニック株式会社