ニチイ学館は、経済産業省が推進する「平成22年度 医療・介護等関連分野における規制改革・産業創出調査研究事業(IT活用等による介護事業者の経営効率化、安定化に資する調査)」に参加するコンソーシアムのプロジェクトにおいて、「音声認識システムを活用した介護現場業務の効率化の実現」が採択されたと発表した。
このプロジェクトでは、介護現場における事務作業の効率化に向け、音声認識およびその他の通信技術を活用した、介護現場に最適なシステム運用について、実態調査からシステム開発、効果検証までを3カ年計画で進める。
具体的には、
1)ケアマネジメントにかかわるアセスメント関連書類や、居住介護施設における介護記録・看護記録など、介護サービスにかかわる各種書類の作成業務において、音声認識技術を活用した新たな事業モデルを構築し、システム化による効果や課題などについて調査・検証を行う。
2)介護現場において、音声認識技術により文字変換された書類の記載内容の精査・確認を集中事務センター(仮称)にて一元的に行うことで、介護現場における事務量の徹底的な削減による介護サービスの質的向上とサービス提供機会の創出につなげるとともに、多様な就業形態の実現による新たな雇用創出を図る。
このシステムが実現すると、介護現場の記録は、口頭で報告すれば自動的に書類化されることになる。事務効率が大幅にアップするだけでなく、介護技術はあっても事務処理が苦手という人材の掘り起こしや、業務の効率化につながるだけに、本当に実現可能なものなのか、今後の調査・検討に期待がかかる。
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