介護ベッドや電動車いす、温水洗浄便座による高齢者の製品事故は、2011年度~2015年度の5年間で97件にのぼることが、9月15日、製品評価技術基盤機構(NITE)の調べで明らかになった。
内訳は、介護ベッドが53件、電動車いすが28件、温水洗浄便座が16件だった。
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製品を使い始めてから1年未満に事故が発生するケースが3~4割ほどあり、介護ベッドでは18件(34%)、電動車いすでは12件(43%)に認められている。主な原因は、介護ベッドのすき間防止措置をしていなかったこと、電動車いすに使用者が不慣れであったことだという。
実際にあった例としては、神奈川県の病院で、頸部が介護ベッドのすき間に挟まり窒息して死亡したケース、電動車いすで工事中の橋を渡ろうとした際に、道路脇にあった橋脚工事中のすき間から川に転落し死亡したケース、温水洗浄便座に長時間座り、低温やけどを負ったケースなどが報告されている。
製品事故のうち、死亡や重症といった重篤な被害に至ったケースは、介護ベッドで36件(68%)、電動車いすで21件(75%)、温水洗浄便座で5件(31%)だった。
◎製品評価技術基盤機構(NITE) プレスリリース
http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2016fy/prs160915.html