神経変性疾患発症に重要なメカニズムを解明―東北大

東北大学は、4月27日、同大大学院医学系研究科神経内科学分野の長谷川隆文講師・青木正志教授らのグループが、宮城県立がんセンター研究所の田中伸幸教授との共同研究により、神経変性疾患発症に重要なメカニズムを解明したと発表した。

パーキンソン病筋萎縮性側索硬化症ALS)、アルツハイマー病などの神経変性疾患では、脳内に毒性を有する異常なタンパクが凝集・蓄積することで神経細胞が徐々に変性し、やがて死滅する。一方、正常な神経細胞では、オートファジーとよばれる細胞内機構が働き、細胞質成分を隔離膜で取り囲み、不要なタンパク質や老朽化したミトコンドリアなどを分解処理することで、異常タンパク質の蓄積を防いでいる。

研究グループは、細胞内のさまざまな物質輸送に重要な分子「ESCRT」(エスコート)に着目。ESCRT遺伝子破壊マウスおよび培養神経細胞モデルを用い、異常なタンパク質が蓄積し、細胞が死滅するメカニズムを調べた。その結果、ESCRTの異常によりマウスの脳内に異常タンパク質の蓄積が起こり、神経変性による運動機能低下と寿命短縮が生じること、ESCRT欠損神経細胞では異常タンパク質のオートファジーによる分解が停滞していることを発見した。
また、ESCRTの異常障害は小胞体ストレスにより、アポトーシスおよびネクロトーシスという2つの細胞死メカニズムによって神経細胞死を誘発すること、アポトーシスおよびネクロトーシス阻害剤が神経変性の阻止に有効であることを明らかにした。

神経変性疾患の治療は、現状では対症療法に限定され、進行抑制効果を持つ根治療法は存在していない。今回、神経変性疾患の脳内にみられる異常凝集タンパク蓄積と神経細胞死のプロセスにESCRTが重要な役割を果たすことを明らかにしたことで、発症メカニズムの一端を解明するとともに、神経変性疾患の新たな治療開発に貢献することが期待されるという。

◎東北大学 プレスリリース
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2016/04/press20160425-04.html

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