アルツハイマー型認知症の診断に応用も  酵素の関与を可視化―理研

理化学研究所(理研)は、2月26日、アルツハイマー型認知症モデルマウスの神経変性の進行に、細胞内の特定酵素が関与する様子を可視化に成功したと発表した。

神経変性疾患であるアルツハイマー型認知症は、脳内の炎症が発症のプロセスに強く関与すると考えられている。
近年、一部の非ステロイド系抗炎症薬にアルツハイマー型認知症の予防や治療効果があることが報告されているが、抗炎症薬のターゲットである酵素「シクロオキシゲナーゼ(COX)」と神経変性疾患の関係は、十分にわかっておらず、効果については議論が続いている。

炎症の発現や調節に重要な役割を担っているCOXには、恒常的に細胞内に発現しているCOX-1と、免疫反応や炎症刺激によって誘導されるCOX-2の2つのタイプが存在し、免疫反応や炎症には誘導型のCOX-2が重要と言われてきた。2011年、理研の研究チームは、COXを標的とするPETで使用する薬剤(PETプローブ)を開発し、COX‐1が脳内炎症過程の初期に亢進することをマウスの生体脳で可視化することに世界で初めて成功した。

今回の研究では、アルツハイマー型認知症モデルマウスの加齢による症状の進行とCOX-1の変化の関係を調べるため、検出感度が高いPETプローブ「(S)-11C-KTP-Me」を開発。
モデルマウスにこのPETプローブを注入して詳しく観察した結果、16~24ヵ月齢にかけて、特に大脳皮質や海馬など脳内のさまざまな領域でPETプローブの集積の増加が認められた。また同時期に、脳神経細胞を傷つけるアミロイドβ(Aβ)プラークの形成が著しく進行し、その周りをCOX-1を発現する活性化ミクログリアが取り囲んでいる様子が観察された。

この結果から、アルツハイマー型認知症モデルマウスの神経炎症にCOX-1が関与していることを明らかとなり、今後、アルツハイマー型認知症における脳内炎症のPET診断に、PETプローブ「(S)-11C-KTP-Me」を応用することや、脳内炎症のバイオマーカーとしてCOX-1を用いる治療薬の開発の可能性が期待できるという。

◎理化学研究所 プレスリリース
http://www.riken.jp/pr/press/2016/20160226_2/

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