介護の専門家に相談できる

排泄状況をかかりつけ医と共有　自宅に設置できるスマートデバイスを開発―北大

北海道大学は、2月16日、高齢者の排尿回数や排便の状態をかかりつけ医がリアルタイムで共有できるスマートデバイスを開発したと発表した。
同大大学院医学研究科腎泌尿器外科学分野の篠原信雄教授と、大学院情報科学研究科情報メディア環境学研究室の山本強教授との共同研究による。


（プレスリリースより）

頻尿や慢性の便秘など、排泄の悩みを抱える高齢者は30％を超えると言われ、QOLに重大な影響を及ぼしているが、排泄の悩みはかかりつけ医にも相談しにくい傾向にある。また、これまでの自己記入型の排泄記録では、つけ忘れなどが起こりやすく、健康管理や医療に活用しにくいという問題があった。

スマートデバイス「かわや日記帳」は、自宅のトイレに設置し、携帯電話インフラとクラウドサービスにより、排泄の状況を医療機関と共有する。
人感センサーによりトイレ入退室時を検出し、プライバシーを守りながら排尿・排便時の生活音を記録。タッチパネル操作で利用者と便形状を選択すると、得られたデータがアップロードされ、かかりつけ医に自動送信される。
かかりつけ医は、在宅患者の排泄行動をほぼリアルタイムで把握でき、逐次専門医に相談が可能になるため、迅速かつ適切な治療ができる。長期の排泄モニタリングにも役立てることが可能だ。患者の家族も容易に排泄の状況を確認できるようになり、介護の助けになることも期待できるという。

◎北海道大学プレスリリース
http://www.hokudai.ac.jp/news/160206_ura_pr.pdf