がんになった人が10年後も生存している割合を表す「10年生存率」について、国立がん研究センターは初めて集計を行い、1月20日、その結果を明らかにした。
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全部位の10年生存率は58.2%で、5年生存率の63.1%と比較すると、約5ポイントの低下だ。
これだけを比較すると、それほど大きな差ではないようにみえるが、部位別にみると、肝臓がんの生存率は、5年後の32.2%から10年後には15.3%まで低下。乳がんも、88.7%から80.4%に低下することがわかった。
一方、胃がんの場合は、5年生存率は70.9%で、10年後も69.0%とほぼ横ばい。大腸がんも72.1%から69.8%の低下にとどまり、部位によって生存率が大きく異なることが明らかとなった。
部位ごとの5年生存率はこれまでも集計が行われていたが、10年生存率が集計されたのは今回が初めて。部位ごとのがんの予後について、より長期的な傾向が明らかとなった。
◎国立がん研究センター プレスリリース
http://www.ncc.go.jp/jp/information/press_release_20160120.html