ソニー生命保険株式会社は、12月22日、子育てと介護に同時に携わる「ダブルケア」に関する調査の結果を公表した。
晩婚化と出産年齢の高齢化によって、「ダブルケア」に直面する人が増えていると言われている。調査は、同社と横浜国立大学大学院・相馬直子准教授(国際社会科学研究院)、英国ブリストル大学・山下順子講師(社会・政治・国際学研究科)が共同で、2015年8月19日~21日の3日間、大学生以下の子どもを持つ母親を対象にインターネットリサーチで実施、1,000名の有効サンプルを得た。
その結果、全体の3.3%が「現在ダブルケアに直面中」、4.0%が「過去にダブルケアを経験」、0.9%が「現在直面中で、過去にも経験がある」と回答し、全体の8.2%にあたる82名がダブルケアに直面した経験を有していた。「数年先にダブルケアに直面する」と回答したのは14.4%で、今後ダブルケアを経験する人が増加することもうかがえた。
ダブルケア経験者82名に負担感について訊ねたところ、「負担である」が40.2%、「どちらかといえば負担である」が47.6%で、具体的には、「精神的なもの」が80.5%、「体力的なもの」が73.2%、「経済的なもの」が69.5%だった(いずれも複数回答)。
経験者82名に、ダブルケアを行う人にとって公的な介護サービスは現状で十分と思うかを聞いたところ、「あまり十分でないと思う」が47.6%、「十分でないと思う」が39.0%で、86.6%が「十分でない」と回答した。公的な子育て支援サービスの現状についても、84.2%が「十分でない」と回答し、いずれか1つでも大変な介護と育児を支えるための公的サービスが求められていることがわかった。
また、ダブルケアで大変な時に支えてくれた人を聞いたところ、「夫(パートナー)」41.5%が最も多く、次いで「親・義理の親」24.4%、「ケアマネジャー」19.5%、「親戚」「友人」はいずれも17.1%だった(複数回答)。その一方で、「支えてくれた人はいない(いなかった)」は15.9%だった。
◎ソニー生命保険株式会社調査レポート
http://www.sonylife.co.jp/company/news/27/files/151222_newsletter.pdf