厚生労働省は、12月18日、在宅酸素療法を行う際の火気の取り扱いについて注意喚起を行った。
(イメージ)
COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの患者が酸素を吸入する在宅酸素療法では、火気に触れると燃焼しやすい液化酸素や酸素ボンベなどを使うため、近くで火気を用いることは厳禁だが、火災・死亡事故は後を絶たない。火災は、喫煙を中心に、漏電やストーブ、線香の着火なども原因と見られている。
こうした事態を受け、同省は2010年1月、在宅酸素療法時の火気の取り扱いについて注意喚起を行ったが、2010年9月から2015年11月までに28件の事故(重症2件・死亡26件)が発生(日本産業・医療ガス協会調べ)。うち23名が70代以上だった。
同省では、再度の注意喚起として、酸素濃縮装置などの使用中は装置の周囲2m以内に火気を置かないこと、特に酸素吸入中は絶対に喫煙しないことを呼びかけている。
在宅酸素療法を行っている患者は推定16万人以上にのぼり、その半数が70代以上といわれている。高齢者の家族や支援者は、同省ホームページ掲載の啓発リーフレットなども参考にされたい。
◎在宅酸素療法における火気の取扱いについて
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000003m15_1.html