川崎市は、12月21日、昨年11・12月に入居者3人の転落死が連続して発生するなど、重大事故が相次いだ市内の介護付有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」を3ヵ月間の全部効力停止の処分にすると発表した。
処分により、同事業所は、2016年2月1日から4月30日まで介護報酬の請求ができなくなる。
市は同時に、その間も入居者に従来と同様のサービスを提供すること、利用者負担分を徴収しないことなどを事業所に指示した。
■開設者:積和サポートシステム株式会社(東京都中央区日本橋小伝馬町13番4号 共同ビル6階)
■事業所:Sアミーユ川崎幸町(川崎市幸区幸町二丁目632-1)
■サービスの種類:(介護予防)特定施設入居者生活介護
■処分の理由:
<入居者に対する虐待>
介護職員が1人の入居者に対して暴行や暴言などの虐待を複数回行った。これらの行為を管理者が把握しておらず、対策を講じていなかった。
<介護職員による窃盗事件>
介護職員が施設内で複数の入居者の金銭や貴金属を窃取したが、入居者からの相談に有効な対策を講じていなかった。
<ベランダからの転落事故>
転落事故が連続して発生し、有効な対策が講じられていなかったなど業務管理体制が不適切だった。
処分期間中は○入居者および家族に対して本処分に至った経緯や処分内容を十分に説明し、理解を得る○入居者および家族の意思に反して、施設から退居させない○従来提供していたサービスと同様のサービスを提供する○介護保険の利用者負担の徴収はできないことを遵守事項として定めている。
◎川崎市報道発表資料
http://www.city.kawasaki.jp/templates/press/cmsfiles/contents/0000073/73337/20151221.pdf