大阪大学保健センターの中西香織助教、瀧原圭子教授らの研究グループは、9月、喫煙習慣のある人が老けやすいメカニズムを発見したと発表した。
喫煙者の平均寿命は、非喫煙者と比べて10年以上短く、喫煙は老化を促進する一因といわれるが、そのメカニズムはよくわかっていなかった。
研究グループは、老化遺伝子「αクロトー」と、代謝に関連する物質「FGF-21」に注目。喫煙者ではFGF-21の上昇がみられ、代謝に異常をきたしていることが示唆された。また、抗炎症作用を有する老化遺伝子αクロトーについても、喫煙者ではその抗炎症作用が減弱していることを示すデータが得られた。
これは、喫煙が代謝と炎症の両面から老化を促していることを示す、はじめての研究結果だという。
◎大阪大学 研究情報
http://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2015/20150925_1