パーキンソン病の重篤度をMRIで可視化し、早期診断につなげることができるようになる。そんな研究成果を、東北大学の小山内実准教授(大学院医学系研究科)と徳島大学の笠原二郎准教授(薬学部)らの研究グループが報告した。
パーキンソン病は、手足が震えたり動きが遅くなったりする、世界で2番目に患者数が多い脳・神経疾患。
発症にはドーパミンの減少が関係しているといわれるが、それが脳のどの領野に、どのような神経活動の変化を引き起こして、パーキンソン病の症状を呈するようになるのかははっきりしていなかった。
研究グループは、 MRIを用いたAIM-MRIと呼ばれる方法により、パーキンソン病を発症したマウスの全脳の神経活動イメージングを行った。
その結果、パーキンソン病により神経活動が変化している脳の領野と、パーキンソン病の重篤度に関連して神経活動が変化している脳の領域が明らかになった。
この研究成果は、パーキンソン病発症メカニズムの解明に貢献するだけでなく、MRIを用いたパーキンソン病の診断法開発にも貢献できるという。本研究結果は、Scientific Reports誌(電子版)に掲載された。
◎東北大学大学院医学系研究科・医学部
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