矢野経済研究所が行った、メディカル給食・在宅配食サービス市場の調査結果が公表された。
それによると、2014年度の総市場規模は、末端売上高ベースで前年度比101.2%の2兆1,337億円であった。
分野別にみると、病院給食の市場規模は、前年度比99.4%の1兆1,971億円と微減。
国立病院、療養所の統廃合と、経営難に伴う一般病院の自然淘汰、診療所の無床化、平均在院日数削減や療養病床削減による病床数の減少で、病院給食サービスの外部委託は進んでも、市場規模は減少すると、同研究所は分析している。
一方、高齢者施設給食の市場規模は、前年度比103%の8,316億円であった。
特別養護老人ホームや介護老人保健施設の施設数は大きく増えないため、伸び率は鈍化するものの、今後は有料老人ホームが市場を牽引していくという。
在宅配食サービスの市場規模は、前年度比108.2%の1,050億円。
民間事業者の在宅配食サービスは堅調に推移しており、在宅高齢者の増加で市場はさらなる拡大が見込まれる。
同研究所は、病院給食は伸び悩んでいるが、政府の推進する在宅医療や在宅介護といった施策を背景に、今後も高齢者施設給食と在宅配食サービス市場は市場全体を牽引する有望市場であるとしている。
◎矢野経済研究所
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