薬剤師の多くが、味の良い経腸栄養剤は、患者の服薬アドヒアランス向上につながると考えていることが、医療従事者向けサイト「QLife」の調べにより明らかになった。
服薬アドヒアランスとは、患者自身が治療方針の決定に積極的に参加し、医療者との相互理解のもと、指示に従ってきちんと服薬を行おうとする態度を指す。
経腸栄養剤のなかには味やフレーバーがついているものがあるが、87.6%の薬剤師は、その「味の良さ」が服薬アドヒアランスの向上に役立つと考えているようだ。
またそれ以外にも、「味の種類が多い」「服用量が少なくて済む(高濃度)」といったことも、服薬アドヒアランス向上に役立つと考えている薬剤師が多いことが明らかとなった。
薬剤師の側も、約4人に3人が経腸栄養剤の味について「情報提供する」と回答しており、67%は患者自身が味を選択したことで喜ばれた経験をもつという。さらに2種類の味を処方した薬剤師では、患者に喜ばれた経験は80%まで高まることが示された。
調査を監修した狭間研至医師は、「低栄養状態にある患者さんにとって、経腸栄養剤の味が選べることは、そのまま“患者さん自身がチーム医療の当事者として積極的に治療に参加する”ことにもつながる。患者さんの治療意欲が上がれば、経腸栄養剤だけでなく、治療中の疾患の服薬アドヒアランスも向上する」とコメントしている。
◎QLife
http://www.qlifepro.com/news