年代が高くなるほど介護ロボットの利用意向が高まることが、7月28日に発表された総務省の2015年版『情報通信白書』より明らかになった。
同省は、20代以下、30代、40代、50代、60代以上の各年代400名ずつ、合計2,000名を対象にインターネットで調査を実施。
介護ロボットを、排泄や入浴、食事、移乗などの場面で介護者を助けたり、要介護者の健康状態をインターネット経由で介護施設等に通知する機能を持ったロボットと定義し、その利用意向についてたずねた。
その結果、自分の親族を介護することになったときに、介護ロボットを「利用したい」または「利用を検討してもよい」と回答した人は63.1%と、6割を超えた。
特に年代が上がるほど利用意向が高く、20代以下は56.8%で最も低いのに対し、50代では67.0%、60代以上では68.6%と、「介護」が現実のものになっている中高齢層ほど介護ロボットへの期待が高いことが示された。
また、自分が介護される側となった場合についても、全体の63.3%が介護ロボットの利用意向を示し、同様に、年代が上がるほどその意向は高くなった。
一方で、会話をしたり、ダンスや体操を一緒にしたりするコミュニケーション型のロボットを「利用したい」あるいは「利用を検討してもよい」と回答した人は全体の46.3%で、介護ロボットに比べると利用意向は低いことがわかった。
ただし、そのなかでもやはり年代が高くなるほど利用意向は高く、50代で51.3%、60代以上では54.5%が利用意向を示した。
将来的にロボットは、子育て支援にも活用されていることが想定されており、子どもの話し相手や遊び相手となったり、子どもを常時モニタリングすることなどが期待されている。
しかし同じ調査では、そのような子育て支援ロボットの利用について、「利用したい」あるいは「利用を検討してもよい」と回答した人は30.6%にとどまり、介護ロボットなどに比べて利用意向に開きがあることがわかった。