睡眠中に呼吸が一時的に止まる睡眠時無呼吸症候群の患者は、全国に200~300万人いると推計される。
その睡眠時無呼吸症候群の患者が、睡眠中に無呼吸発作を起こすと、血圧が200mmHgまで急激に高まる危険なケースがあることがわかった。オムロンヘルスケアと自治医科大学の苅尾七臣教授(循環器内科学部門)との共同研究により6月10日、明らかになった。
朝や夜間の血圧が高い人は、脳卒中などの心血管病を起こすリスクが高く、特に夜間の高血圧は、病態や予後との関連が深いといわれる。
その夜間高血圧の原因の1つとして考えられているのが睡眠時無呼吸症候群だ。
睡眠時無呼吸に伴う急激な血圧上昇が、心臓などに大きな負荷をかけ、心血管病の危険因子になると考えられる。
睡眠時無呼吸に伴う血圧上昇の程度には個人差があるが、研究によると、高い人では200mmHg以上まで上昇する例がみられたという。
そのため、夜間を通した平均の血圧値が正常であっても、睡眠時無呼吸が発生した時に急激な血圧上昇がみられる場合には、それを抑える治療を行うことが重要だという。
◎オムロンヘルスケア
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