京都大学の研究グループは4月21日、歯周病の罹患が関節リウマチの発症に影響を与える可能性があることを示す研究成果を発表した。
研究グループが、京大病院リウマチセンターを受診した未治療・未診断の関節痛患者72名を追跡調査したところ、歯周病をもつ関節痛患者は、歯周病のない患者に比べて、その後関節リウマチと診断され抗リウマチ治療を開始されるリスクが約2.7倍高かったという。
歯周病は、30歳以上の成人の約80%が罹患している慢性疾患で、口腔内のみならず、虚血性心疾患や脳卒中など全身のさまざまな疾患に影響を及ぼすことが知られる。歯周病と関節リウマチの関連についても以前から指摘されており、今回の研究は、歯周病が関節リウマチの発症に関与する可能性をより強く示したといえる。