大阪市立大学の稲葉雅章教授らのグループは、4月14日、糖尿病の血糖コントロール悪化が睡眠障害を引き起こし、睡眠障害がさらに早朝の高血圧を招いて、心臓や血管の疾患の原因となることを明らかにした。
研究グループは、糖尿病の血糖コントロール指標であるヘモグロビンA1c(HbA1c)が高くなると、睡眠の質を決定する睡眠第1相の時間と、脳を休息させる深睡眠である徐波睡眠の時間が短縮することを明らかにした。また睡眠の質が悪化すると、動脈硬化や早朝の高血圧上昇に関連することも認めた。
そのため、糖尿病患者の睡眠障害を積極的に治療することは、生活の質(QOL)の改善だけでなく、動脈硬化の進展予防や、血糖コントロール改善を目的とする治療においても重要な位置づけとなると指摘している。
◎大阪市立大学
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