老後のライフスタイル充実について研究する、老いの工学研究所が行った調査では、ほとんどの高齢者は規則正しく、交流を持ちながら活動的に生活していることが明らかになった。
調査の対象となったのは65~91歳の高齢者587名で、そのうち88%の人は要支援・要介護状態にない高齢者であった。
調査によると、92%の人は3食しっかりとっていることがわかった。また半数以上は「肉と魚どちらも好き」と答え、75歳以上では「魚」よりも「肉が好き」と答えた人のほうが多かった。
また朝食は、すべての年代で「ごはん」より「パン」を好む人が多かった。
食事で気をつけていることは「栄養のバランス」や「素材のよさ」で、見た目はそれほど気にしていないようだ。
1日に会話をする人数は平均3.6人で、65~79歳では「10人以上」と答えた人も10%以上いた。一方、「0人」と答える割合は年齢が上がるほど高まり、85歳以上では10%にみられる。
1週間のうち買い物に行く頻度は、84歳までは3.6~3.8日だが、85歳を超えると3日に減るようだ。一方、病院に行く頻度は、70代以下では月に2日未満だが、80代前半になると月に3日に、85代後半になると月4日近くになる。
入浴については、61%が「毎日」と答えた。
同研究所はこの調査結果を受け、「一般に高齢者を弱者とみなし、老いや超高齢社会への不安をあおるような議論が多く見られるが、多数は健康で活動的な健常高齢者であり、そのような高齢者がこれからも活動的な生活を送るための情報提供や政策の実行が必要だ」としている。
◎特定非営利活動法人 老いの工学研究所
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