総合医療メディア会社の株式会社QLifeは、開業医の漢方薬処方の背景や今後の意向についてアンケート調査を行い、診療所の院長200名から回答を得て、7月27日、その結果を発表した。
調査結果によると、漢方薬の処方に積極的なのは、収益好調な医院に多いことが分かった。また、漢方薬の処方は治療効果以外にも「患者との関係」「再診率」が向上するなどメリットがあるとした開業医が多い。
漢方薬の処方によって患者との関係が良好になったと回答した医師は半数に及んだが、特に「患者層に更年期女性が多い」医院では、「患者との関係に良い影響を与える」割合が7割と高かった。
関係が良くなる理由としては、副作用が少ない、またはない(勘違い含め)といった「安心イメージ」が最多で、「治療選択肢の幅拡大」「西洋薬にない症状改善」「患者ニーズ対応」「深く話を聞ける」などがあがった。
さらに、30%の医師が、今後「漢方薬を増やす」とし、既に積極的に使っている医師ほど増やす意向が強い。その理由としては「西洋薬のみでは限界」「エビデンス情報の増加」などが上位にあがった。
ただし、「エビデンス・メカニズムが不明確」「効果に疑問」「剤形の選択肢が乏しい」などの点で増やしにくいと考える医師も少なくなく、現在使っていない医師は今後も使わない傾向が強い。