ユニ・チャームは、大人用紙おむつ使用者を対象に行った高齢者の排泄実態調査において、「在宅や介護施設で排泄行動を妨げる要因」について検証した結果を10月9日、発表した。
高齢者では生活機能を維持・回復させ、できることを増やしていくことが重要であるが、調査の結果より、実際には加齢に伴う筋力の衰えや効率の側面から、介護者が「ついつい」手伝っている実態が明らかになった。
調査では、介護者の86%が「トイレやポータブルトイレで排泄させてあげたい」と望んでいた。
しかし一方で、「安定した立位がとりにくい」「転倒の危険がある」などの理由から「ついつい」手伝ってしまっており、介護者の想いと現実にはギャップがあることがわかった。
特に、本人の負担が大きそうな紙パンツの引き上げ時は手伝いがちであり、手伝う引っかかりの場所は約60%が「おしり部分」と答えていた。
介護者の「転倒によって怪我をさせたくない」という意識が強いことがうかがえるが、同社は、できる限りトイレやポータブルトイレで排泄を行うことが自立した生活への一歩につながるとしている。
本人の自尊心を傷つけず、ADL(日常生活動作)に合った製品を提供し、生活の範囲を広げる排泄ケアのサポートをしていくかまえだ。
◎ユニ・チャーム
http://www.unicharm.co.jp/index.html