<高齢者で頻発>家具や住宅設備による事故を注意喚起――NITE

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は、8月28日、高齢者や子どもに多い家具や住宅用設備による事故について注意喚起を行った。

NITE(ナイト)に通知された家具や住宅用設備による事故は、2009年度から2013年度までの5年間で計805件。うち60歳以上の高齢者の事故は142件(被害者106人)、子どもの事故は55件(被害者47人)発生している。
家具や住宅用設備による事故では、人的被害が390件発生しており、このうち死亡・重傷という重篤な人的被害は152件で、被害者の年代が判明した事故を分析すると60歳代以上では重篤な被害に至る割合が高い。60歳代は49.0%、70 歳代は56.3%、80 歳代以上は56.5%と、ほぼ半数以上が重篤に至っている。

このため、9月15日の敬老の日を控え、家具や住宅設備による事故にあいやすい高齢者や子供の事故を防ぐことを目的に、住宅内での日常的な安全管理を行う家族などに向けて注意喚起をすることとなった。

■使用して間もない机やテーブル、いすによる事故に注意
家具や住宅用設備による事故は、製品別では「机・テーブル」が最も多く213件、「いす」158 件、「手すり」60件が続く。事故の原因には、設計や製造、表示などに原因があるもの、使用者の誤使用や不注意によるものがあり、後者は日頃のメンテナンスや使用の際の注意によって未然に防げる事故も多い。家具や住宅用設備による事故は、新しく導入するなど使い始めてから1年未満での事故が全体の36.9%を占めているので、使用から間もない時期はとくに注意が必要。

高齢者は踏み台やいすの使用中に転倒する事故が多い
60歳以上の高齢者では、踏み台やいすを使用中にバランスを崩して転倒することによる事故が最も多く、26件発生。次いで、金具の固定取付けが不十分だったり、ストッパー・ロックをかけていなかったために製品が破損して転倒する事故が13件発生している。以下は、事故の事例。
・折りたたみいすを踏み台として使用したため、バランスを崩して転倒し、骨折した。(60歳代・重傷)
・テレビ台のキャスターのねじ締め付けが不十分だったため、キャスターがゆるみ、テレビ台を移動した時にバランスが崩れてテレビが落下し、破損した。(60歳代・製品破損)

■事故を予防するために・注意するポイント
・折りたたみいすなど製品を目的外の用途に使用しない
折りたたみいすを踏み台代わりにするとバランスを崩して転倒するおそれがあるほか、想定外の荷重がかかって製品が破損し、けがを負うおそれがある。本来の目的以外の用途に使わない。

・ボルトやねじなど固定金具がゆるんだ状態で使用しない
製品の組立てに使用したボルトやねじなどの固定金具は、使用を続けるうちにゆるむことがある。そのままの状態で使用を続けると製品が破損したり、転倒や転落するおそれがあるので、固定金具にゆるみがないか定期的にチェックする。ゆるんでいる場合には取扱説明書の指示に従い、工具で締めなおす。

・踏み台を使用する時は、バランスを崩さないよう注意する
高齢者は加齢に伴い身体機能やバランス感覚が低下しているため、バランスを崩した時に上手く立て直すことができず、事故に至るものと推測される。また、けがをした場合に重傷になりすい傾向にある。踏み台を使用する際には、以下に注意する。
1.踏み台から体を乗り出さない。
2.天板の上で移動しない。
3.踏み台の上で壁や物を無理に押したり、引いたりしない。
4.体の安定が得られないような荷物を持って昇り降りしない。

◎独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)
http://www.nite.go.jp/

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