兵庫県老人クラブ連合会は、認知症について会員らを対象に実施した意識調査の結果を同ホームページに掲載している。
調査は昨年9〜11月、60歳以上の会員など1,150人に聞き取り調査を実施。対象者の平均年齢は74.2歳、女性が6割、家族や知人に認知症がいる人は3割弱だった。
調査によると、全体の約67%が「自分が認知症になる不安がある」と答え、認知症への関心が高い人が不安を抱く傾向にあることがわかった。
診断で認知症と判定された場合、「教えてほしい」と告知を希望する人は約65%で、「教えないでほしい」と答えた人(約11%)の6倍にのぼった。特に「自分が認知症になる不安がある」人の81%が告知を希望。その一方で、家族が認知症と診断された場合の告知については「本人に伝えられる」人は36%に過ぎなかった。男女別に見ると、男性の方が告知できる傾向にあった。
予防については、複数回答で尋ねたところ、「趣味を持つ」「おしゃべり」「散歩」「外出」「運動」の順でが上位を占め、男性は体を動かすこと、女性はおしゃべりや外出がストレス発散となるという傾向がわかった。
予防のための地域サービスとしては、近所の声かけや住民同士の交流が上位を占めた。
同連合会は、2009年4月1日現在、4,439クラブ、会員約27.9万人で構成されている。今回の調査により、認知症の啓発活動や、地域での支え合い活動を多くの人と展開できることを期待しているという。