幻冬舎新書から、7月30日、『淋しい人はボケる 認知症になる心理と習慣』が発行された。
中年を過ぎると、知っているはずの言葉・人名が出てこない人も多いだろう。実はこれは立派なボケ予備軍で、放っておけば高齢になってボケる可能性大。「家系にボケた人がいないから自分は大丈夫」という人がいるが、「ボケ」と「遺伝」はほとんど関係なく、ボケる人は日常的に脳に悪いことを行っているのだ。
筆者は、あの理化学研究所の脳科学総合研究センターで、長年アルツハイマー病研究に携わってきた。臨床というより分子レベルで認知症に取り組んでいる専門家だ。その長年の研究から、孤独にしたマウスの脳には萎縮が見られるが、実際に独身者がボケるリスクは既婚者の2倍も高いことが明らかとなっている。
そこで本書では、認知症になりやすい心理・環境・習慣をどれだけ避けられるか、ボケる脳とボケない脳の境目はなんなのかをわかりやすくい解説する。誰もが、高齢になってもかかりたくない病気のナンバーワンに挙げるであろう認知症。しかし、認知症の原因は長寿、というぐらい、だれでもがそのリスクを持っている。しかし、本書を読めば、自分次第で、いつまでも若々しい脳を保てることがわかる。
【目次】
第1章 淋しい人はボケる(ストレスを受けると、脳はどんどん老化する/60歳前にうつ病を経験した人は、ボケるリスクが3.76倍に ほか)
第2章 脳が若い人と老化している人は何が違うのか(「ボケるのは遺伝」は正しくない/脳はどうやって情報を理解するのか ほか)
第3章 物忘れが多すぎる人はボケ予備軍(物忘れをする人は、すでに脳の老化が始まっている/昨日読んだ本の内容が思い出せないのはボケ予備軍 ほか)
第4章 認知症になる心理と習慣(100歳になっても元気な人に共通していること/腹七分目が長生きのコツ ほか)
第5章 ボケを治す薬はいつできるのか(G8サミットでの目標は、2025年までに認知症の治療法を確立すること/アルツハイマー病の本当の原因は何か ほか)
■書名:淋しい人はボケる 認知症になる心理と習慣
■著者:高島 明彦
■発行:幻冬舎
■価格:760円+税
■ページ数:173ページ
■体裁:新書判
◎幻冬舎
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