<難聴高齢者に朗報>軽度難聴を発見するソフト「聴覚認知バランサー」発売

レデックス株式会社は、耳鼻咽喉科医協力のもと、発達障害及び軽度難聴の症状である「聞こえ」の困りを多面的に分析、原因を解明し、パソコンによるトレーニングで改善するソフト「聴覚認知バランサー」を開発、12月に販売を開始する。同ソフトは、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の福祉用具実用化開発推進事業の公募で採択され、その助成金に基づき開発されている。

2012年12月に発表された文部科学省の調査結果では、全国の小学校に在籍する児童のうち、6.5%に「特別な支援」が必要とされている。その原因の大半を占める「学習面の著しい困難」には、聞いたことの意味が理解できないという聴覚認知の問題が含まれており、さらに不注意または多動性・衝動性」も、聴覚認知が原因で生じている場合があることが分かっている。

一方、高齢者の65歳以上の4人に一人、75歳以上では2人に一人は「軽度難聴」という調査結果がある。にもかかわらず、補聴器をつけている高齢者の比率はわずか11%。軽度難聴はすべての音が聞こえない訳でなく、さ行や、は行等高い音のみ聞こえないため、多くの人が自分の軽度難聴に気づいていない。

軽度難聴は、放っておくと深刻な「難聴」に進行する。さらに、脳を使わなくなることで廃用性認知症となる可能性がある。逆に、軽度難聴のため誤って認知症と判断されている場合があり、補聴器をつけると一人で生活できるようになったという報告もある。
聴覚認知は耳だけの問題ではなく、脳の複雑な働きと関係しており、数少ない専門医にしか異常を発見することはできない。また原因が分かっても、専門的なトレーニングを受けるのは容易なことではない。

今回、レデックスは、耳鼻咽喉科に加えて臨床神経生理学を専門にする中川雅文医師(国際医療福祉大学教授・同大学病院耳鼻咽喉科部長)と協力し、「聴覚認知バランサー」を開発。この製品では、ゲーム形式のプログラムに取り組むことで、聴覚の困りの原因を推定し、さらに、それらの困りを改善していくことが可能となる。

同ソフトは、本年12月の発売に先立ち、「第4回 日本認知症予防学会学術集会」(9月26日~28日 タワーホール船堀)、「第41回 国際福祉機器展(H.C.R.2014)」(10月1日~3日 東京ビッグサイト)、「日本LD学会 第23回大会」(11月23日~24日 グランキューブ大阪)で公開される。

また、難聴高齢者向けには、Amazon、App Store及びレデックス・オンライン・ストアを介し、個人や病院、高齢者施設等に販売する。

■主な特徴:
1.高親密度の語彙を用いた3種類の音声によるチェック
子どもと成人に分け、それぞれが知っている確率の高い語彙(高親密度の語彙)を、男性、女性、子どもの3種類の声で収録。それぞれの語彙の音声に含まれる音素ごとの周波数と大きさを測定し、音素データベースを作成。日常生活での会話に近い形での聴覚のアセスメントを可能にした。

2.聞き取れる音と聞き取れない音を表示する聴力テスト
タスクで読み上げられた語彙を、正解を含む、似通った語彙からなる選択肢から選ばせることで、聞き取れなかった音素を抽出。問題に含まれたすべての音素を、正誤で色分けしたグラフに表示することで、利用者の聞き取れる周波数帯域を表示する。評価コメントは、中川 雅文・国際医療福祉大学教授のノウハウで自動生成します。

3.多様な聴覚の困りへの対応を工夫した6種類のタスク
下記の6種類のタスクを用意。ゲーム感覚で楽しく取り組める内容で、「聞こえ」に関するさまざまな困りを改善していくことが可能に。
1)音素識別…語から音を取り出し、判断
2)前後庭識別…様々な音の中から有意な語を抽出
3)聴覚ワーキングメモリ…作業に必要な音を保持、活用
4)言語流暢性…社会に必要な語彙の保持
5)語彙識別…語の属性判断
6)聴覚視覚統合…聴覚情報と視覚情報の整合性を判断

4.聴覚認知に関する基礎知識コメント
タスク選択等で登場するキャラクターが、聴覚認知に関して知っておきたい基礎知識を画面表示。日常生活を送る上で、聴覚認知を改善するヒントを知ることができる。

5.聴覚認知機能の記録、出力
各タスクの結果は毎回、自動保存され、時系列の折れ線グラフで変化を確認できる。様々な聴覚認知機能のバランスはレーダーチャートで示され、これらの数値を使って、特別支援教育を立案したり、高齢者の軽度難聴の早期発見に役立てたりすることができる。

【商品概要】
■名称:聴覚認知バランサー
■監修・原案: 中川 雅文(国際医療福祉大学教授、同大学病院耳鼻咽喉科部長、医学博士)
■価格 Windows版 6,000円(税別)、学校・施設用 オープン価格、iPadアプリ 3,800円(税込)
■発売:Windows版 2014年12月下旬、学校・施設用及びiPadアプリ 2015年1月(予定)

◎レデックス
http://www.ledex.co.jp/
 

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