鳥取県は、8月25日まで、指定通所介護事業所(デイサービス)などで提供する宿泊サービス事業の人員や設備、運営に関する指針案への意見を募集している。
法的基準や行政指導基準などがなく、利用者の安全安心やプライバシーの確保が課題となっている「お泊りデイ」については、これまで東京都、大阪府、千葉県、愛知県などが指針を策定している。
今回鳥取県が作成したガイドラインでは、衛生や施設管理の観点から旅館業法の内容の遵守や2階以上の宿泊は原則不可とするなどきびしい基準を設けている。
指針案の概要は以下のとおり。
【デイサービス事業所の施設設備の一部を使用する場合】
■基本的な考え方
日中の通所と夜間の宿泊を一体的に提供する小規模多機能型居宅介護事業所の人員設備基準等に準拠することを基本に、準用できる項目がない場合はショートステイ等の基準を準用する。あわせて消防法、建築基準法などの遵守を促す。
■宿泊
・連続宿泊日数:連続宿泊は30日まで。*ショートステイの規定に準じる。
・総宿泊日数:利用者ごとに要介護認定又は要支援認定の有効期間のおおむね半数を超えないこと。*要介護・要支援認定の際に有効期間が定められ、おおむねその2分の1以内の日数宿泊ができる。
・宿泊者要件:要介護度3以上の者の宿泊は、宿泊者数の2分の1未満とすること(スプリンクラーを設置している場合を除く)*消防法施行令の改正により、要介護度3以上の者が2分の1以上宿泊する場合は、スプリンクラーの設置が必要となることに準じる。
・1泊利用定員:デイサービスの利用定員の40パーセント以内とすること。*通所介護の利用者1名当たりの面積3㎡に対し、小規模多機能型居宅介護の利用者1名当たりの面積7.43㎡で割った割合。
■職員
・夜間配置
介護職員(又は看護職員)として、宿泊人数9人ごとに夜勤1名以上を配置
看護職員はデイサービス時間帯を含めて従業者のうち1名以上は看護職員であること
*小規模多機能型居宅介護事業所の規定に準じる。
■設備
・部屋基準:原則個室とする(個室提供が困難な場合は、パーテ-ション等により、プライバシ-が確保できる状態とすること)*小規模多機能型居宅介護事業所の規定に準じる。
・利用階:2階以上の宿泊は原則不可(建築基準法、消防法及び福祉のまちづくり条例に適合している場合は可)*ショートステイの規定に準じる。
・衛生安全:旅館業に必要な衛生管理設備を設けること*旅館業法内容の遵守を求める。
■実施期間:8月1日(金)から8月25日(月)午後5時まで
■指針案提供・閲覧場所
・県庁県民課、東部庁舎(県税事務所)、八頭庁舎(会計分室)、各総合事務所地域振興局、日野振興センター、県立図書館及び市町村役場
・インターネットとりネット長寿社会課ホームページ
【ご意見募集】お泊まりデイサービスの人員、設備及び運営に関する指針(案)で閲覧できる。
■意見応募方法
意見の概要などを記入の上、以下の方法で応募する(様式任意)
郵便、FAX、電子メール(長寿社会課のホームページのメールフォームから送信可)、または指針案提供・閲覧場所に設置された意見募集箱へ投函(市町村役場はのぞく)
■応募・問合せ先
〒680-8570 鳥取県福祉保健部長寿社会課
電話0857-26-7860 FAX 0857-26-8127 電子メールchoujyushakai@pref.tottori.jp
◎鳥取県
http://www.pref.tottori.lg.jp/