くすりの適正使用協議会は、全国の一般成人男女900 名を対象とした「くすりに対する知識と意識に関する調査」の結果を7月23日に発表した。この調査は、「くすりの適正使用」を取り巻く社会情勢の急速な変化を受け、現時点での一般市民の「くすりに対する知識」、および「くすりの適正使用への意識」を明らかにすることを目的に企画されたもので、6月にインターネットを通じて実施した。
【調査結果概要】
■医薬品について間違った認識を持っている人が多い
医薬品の基礎知識について質問したところ、約8 割の人がジェネリック医薬品とOTC 医薬品の違いを理解しておらず、同じく約8 割の人が一般用医薬品の分類(副作用、安全性の違い)について理解していないことが明らかになった。さらに、約3 割の人が、医薬品と健康食品やサプリメントの違いを理解していないこともわかった。
■医薬品の適正な使用法についての基礎的な知識は持っていても、実践できていない
「くすりの適正使用」に関する知識と実際の行動について質問したところ、約9 割の人が「自分が病院で処方された薬を家族に譲渡してはいけない」ことを理解しているにも関わらず、そのうちの約4 割は譲渡した経験があることがわかった。
また、約8 割の人が「内服薬を水以外の飲み物でのんではいけない」ことを理解しているにも関わらず、そのうちの約6 割は内服薬を水以外の飲み物でのんだ経験があると回答している。
上記に加え、今年6月に一般用医薬品のインターネット販売が解禁されたことを受け、インターネットを通じて一般用医薬品を購入する際に生じる可能性がある問題への意識について本調査で確認をしたところ、約3割が購入した医薬品の「使用期限が期限切れ間近(3か月前)」、「医薬品のパッケージが破損」という状態でも、「そのまま使用する」と回答した。
さらに一般市民のくすりに対する知識や意識を明らかにするにあたり、医薬品医療機器等法に追加される「国民の役割」についての認知を確認したところ、81%が国民の役割について「まったく知らない」と回答した。
◎くすりの適正使用協議会
http://www.rad-ar.or.jp