<高齢期の備えを調査>2014年版高齢社会白書を公表――内閣府

内閣府は、このほど2014年版高齢社会白書を閣議決定し、公表した。

今年度の高齢社会白書は、高齢化の状況や高齢者を取り巻く状況をまとめているほか、35歳から64歳までの男女2,707人を対象に実施した、高齢期に向けた「備え」に関する意識調査を掲載しているのが特徴。

2012年現在、日本人の平均寿命は男性79.94年、女性86.41年だが、2060年には男性84.19年、女性90.93年になると見込まれている。調査では、経済的な備えをはじめ、就労や社会参加、健康や住まいの備えについて訊ねることで、「人生90年時代」の「備え」の状況の一端を明らかにした。

主な調査の結果は以下のとおり。

■高齢期に備えて必要と思う貯蓄額は1,000万円~3,000万円
世帯の高齢期への経済的な備えの程度についてみると、「十分だと思う」(1.6%)と「最低限はあると思う」(21.7%)を合わせた「備えはある」とする人の割合は23.3%で、経済的な備えに不安がないのは全体の約2割だった。
「少し足りないと思う」(16.5%)と「かなり足りないと思う」(50.4%)を合わせた「足りない」とする人の割合は66.9%で、若年層ほど「足りない」とする人の割合が高くなった。

世帯の高齢期に備えて必要と思う貯蓄額については、「2,000万円くらい」とする人が19.7%、「1,000万円くらい」が19.5%、「3,000万円くらい」が19.1%だった。一方、「わからない」は15.8%だった。

また、世帯で受け取れると思う年金額は月額10万円から20万円が中心で、高齢期の生計を「公的年金」で支えようと思う人が約8割だった。

先月、厚生労働省か公的年金の給付水準を物価動向にかかわらず毎年度抑制する仕組みを2015年度に導入する方針を発表した。すでに年金を受給している高齢者にも負担を分かち合ってもらい、年金制度の持続性を高めることが目的だが、将来的に年金受給額のさらなる減少が考えられるだけに、公的年金で高齢期の生活を支えようという人の多さは気にかかるところだ。

■65歳を超えても働くことを希望する人は約半数
60歳以降の収入を伴う就労の意向と就労希望年齢については、「65歳くらいまで」とする人が31.4%と最も多く、次いで「働けるうちはいつまでも」が25.7%、「70歳くらいまで」が20.9%だった。65歳を超えても働きたい人の合計は50.4%となっている。

60歳以降に働くことを希望する理由については、「生活費を得たいから」とする人が76.7%と最も多く、経済的な備えに不安がある66.9%とほぼリンクする結果となった。

60 歳以降の希望する就労形態については、「パートタイム(短時間勤務など)の社員・職員」が53.9%と最も多く、次いで「フルタイムの社員・職員」が24.2%だった。

■高齢期に希望する住居は持家が多いが、支援やサービスも重視
高齢期の健康に関する不安の程度は、「時々感じている」とする人が49.8%と最も多かった。「常に感じている」(23.1%)と合わせると、「不安を感じている」人は72.9%にのぼる。「あまり感じていない」(20.5%)と「考えたことがない」(4.1%)を合わせた「感じていない・考えたことがない」は24.6%だった。現役世代を含む調査の結果としては、健康不安を感じる人の割合は高いと言える。

高齢期に住みたい住居形態については、「持家(一戸建て)」とする人が62.2%と最も多く、次いで「持家(集合住宅)」が13.0%で、「持家」が75.2%を占めている。「サービス付き高齢者向け住宅」は9.2%だった。

高齢期に住みたい住居を選ぶ際の条件については、「引き続き住み続けられること」が59.8%と最も多く、次いで「家賃を支払う必要がないこと」が45.0%、「高齢者への支援・サービスが充実していること」が30.1%だった。

◎内閣府
www.cao.go.jp/

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