協和発酵キリン株式会社は、6月18日、前駆期・軽度・中等度のアルツハイマー病を対象とした抗アミロイドβ(以下Aβ)ペプチド抗体KHK6640の第I相臨床試験を欧州で開始すると発表した。
この抗体は、協和発酵キリンが2009年12月にイムナス・ファーマ株式会社から独占的開発、製造、販売等の権利を取得した、Aβペプチドの病的凝集体と選択的に結合するモノクローナル抗体。Aβ凝集体はアルツハイマー病発症の主要な原因と考えられており、本抗体の投与によりアルツハイマー病の進行を抑制させることが期待される。
協和発酵キリンは、ベルギー規制当局に本抗体に関する前駆期・軽度・中等度のアルツハイマー病患者を対象に、安全性および忍容性を確認する第I相臨床試験のClinical Trial Application(日本の治験計画届に相当)を提出し、受理されている。
【臨床試験の概要】
■対象疾患:前駆期・軽度・中等度のアルツハイマー病患者
■デザイン:プラセボ対照、二重盲検、無作為化、多国籍多施設共同試験、単回・反復投与
■主要評価項目:安全性及び忍容性
■実施場所(予定):欧州5カ国
◎協和発酵キリン
http://www.kyowa-kirin.co.jp/index.html