高齢者や障がい者が安全に、行きたい場所へ旅するサポートを行っているボランティア5団体は、交通機関や観光地、宿泊先のバリアフリー情報などを提供し、旅をプロデュースする「東京ユニバーサル ツーリズムセンター」を5月に設立した。
ユニバーサルツーリズムとは、移動困難を伴う高齢者・障がい者が、旅行する場合の様々なバリアを取り除いて、観光を楽しめることをお手伝いするもの。 高齢者、障がい者および日常的に介助する人たち(親・きょうだい・友人など)に対して、旅先で抱える様々な問題(入浴・移動・食事・排泄など)を解決する仕組みを創り出すことによって、共に旅・滞在を楽しめる環境を創造する。
同センターは、「ユニバーサルツーリズム」のネットワークを東京に創り広げるための必要な事業を行い、障がい者・高齢者の旅のサポートを必要とする人のプロデュースをする組織として発足。具体的には往復の交通手段をはじめ、宿泊施設のバリアを取り除くために、入浴のお手伝い、食事の介助や食べやすく刻む(食事形態の手配)など、観光の受け入れ地で楽しく旅をするための相談業務を行う。
相談は無料で、相談後、実際に旅行を申し込むと有料となる。
【主な相談内容】
1.移動(交通機関などのアドバイスなど)
2.宿泊(ホテル/旅館などの宿泊施設の紹介など)
3.観光(観光地の紹介、情報、アドバイスなど)
4.食事(食事形態、アレルギー、病人食などの手配など)
5.入浴(介助者=サポーターやヘルパーによる入浴介助)
6.排泄介助(トイレ介助や導尿、おむつ交換など)
7.情報提供(旅にまつわる情報など)
8.予約、スケジュール(アドバイスなど)
9.その他
モデルプランは以下のとおり。
【東京観光】
■利用者:高齢者2名
■期間:1泊2日
■旅サポーター(NPO法人高齢者・障がい者の旅をサポートする会):1名同行
■サポート内容:東京駅でサポーターが送迎して、観光中同行
■実費:交通費(当事者最寄駅から東京まで)+宿泊費+2日間移動交通費(電車/タクシー)+食事/お茶代+お土産代 *同行中の諸経費は旅サポーター分も利用者負担。
■旅サポーター利用料(謝礼金1日6,400円×2日間+交通費サポーター自宅最寄駅から送迎場所1,500円+事務連絡費1,000円)=15,300円
食事代など実費分はサポーターの分までかかるが、高齢者や障がい者介助の訓練を受けたサポーターへの謝礼金は1日6,400円と、安価となっている。
高齢の両親の東京観光や、車いすでの観光に重宝しそうだ。
◎東京ユニバーサルツーリズムセンター
http://www.tabisupport.org/tokyoutc/index.html