【インタビュー】やさしい手 香取社長に処遇改善交付金を聞く(1)

今年度の報酬改定および秋からの介護職員処遇改善交付金を、民間の介護事業所はどのように受け止め対応したのだろうか。
今回は、関東一円を中心に、居宅介護支援事業、訪問介護事業、デイサービス事業、訪問入浴事業などを展開する株式会社やさしい手の香取幹社長にお話をうかがった。

――今年度は4月に報酬改定、そして秋には介護職員処遇改善交付金が創設されましたが、御社はどのように職員に還元ができましたか。

春の報酬改定では、特に東京都の事業所が多い当社は地域加算が大きいこともあり、訪問介護事業を中心に2〜3%還元できました。職員の処遇改善については、交付金の話が出る以前から、長い時間をかけて社内で構想してきており、それをたまたま交付金の仕組みを使って実行することになったわけです。

――処遇改善の具体的な内容はどのようなものですか。

1つは移動時間手当ての支給。これまで、移動時間の適切な査定を行うには膨大な作業が必要でしたが、新システムの導入で移動時間や距離を自動計算し、移動手当ての支給額を増額する取り組みを開始しました。
2つめに、記録記載手当ての支給。訪問介護員による記録記載をこれまで以上に評価するため、当社のモバイルサイトに携帯電話から書き込みができる新システムを導入し、これまで以上に基本賃金が拡充されます。
そして、労働時間が月60時間以上の訪問介護員で、かつ介護福祉士資格を有する者への手当てを拡充します。
さらに目標管理制度に基づいて、労働時間が月80時間以上の介護員には、本給とは別途にミニ賞与という形で成果給を支給する予定です。

――サービス提供責任者への処遇改善は行いますか。

当社は他社に比べて給与水準が高いので、訪問介護員に比べると処遇改善の幅は小さいものになります。それでも正規・非正規問わず、常勤のサービス提供責任者には賞与の増額および一時金としての支給を考えています。

――賃金以外の部分では、どのような改善計画を考えられていますか。

賃金体系などの人事制度の整備と、昇給・昇格の要件など、「職務役割基準」を明確にし、評価するシステムを導入します。
また、非正規社員に対して明確な評価基準を提供することで、正規社員にふさわしい職務成果をあげた非正規社員を正規社員として採用する制度を整備しました。
そして、能力向上が認められた職員は、年1回開催されるグレード評価会議で職務役割グレードを昇格させる配置の検討を行います。
さらに、休暇制度や労働時間の改善を図るため、全社的に勤怠管理システムを導入し、労働時間の正確な把握と有給休暇の管理を行います。

――定量的な判断の難しい訪問介護サービスの仕事をきちんと評価し、昇給・昇格できるシステムというのは、めずらしいですね。ほかにもありますか。

人材育成環境の整備として、初任者・現任者の研修はもちろんですが、初任サ責、リーダー候補者、サ責リーダー、エリアマネジャー、統括部長など、各階層において常時研修を行っています。
また、資格取得に関しては、無資格者であっても採用内定者には2級取得までを無料でサポートしていますし、すべての社員に介護福祉士取得セミナーを定期開催しています。また常勤・非常勤を問わず、訪問介護事業従事者は全員、1級および介護職員基礎研修を社費で受講することができます。
そのほかにも出産・子育て支援の強化や人間関係に悩んだり、バーンアウトしないためのこころの健康ホットラインの整備など、多くの改善計画を進めています。

――今回、ケアマネジャーには交付金は支給されませんが、それについて社内から不満などは出ていませんか。

今のところ出ていませんが、当社の処遇構造に合わせて、ケアマネジャーにも何らかの配慮を検討しています。

【インタビュー】やさしい手 香取社長に処遇改善交付金を聞く(2)に続く

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