グローバルヘルスケア企業のアボットジャパン株式会社は、5月30日、在宅医療時などの長期栄養管理に配慮した半消化態栄養剤「エネーボ™配合経腸用液」を発売した。医療用医薬品の半消化態栄養剤として15年ぶりの新製品で、3月に厚生労働省より製造販売承認を取得している。
2014年の診療報酬改定では、急性期病院の機能分化だけでなく、在宅医療の拡充にも重点がおかれ、地域包括的な医療体制が構築されつつある。こうした背景のもと、急性期タンパク異化亢進状態と慢性期低タンパク栄養不良状態の両方に適応できる製経腸栄養剤が渇望されてきた。
今回発売されたエネーボ™配合経腸用液は、長期栄養管理時などにおける必要栄養素の欠乏に配慮した半消化態栄養剤。手術後患者の栄養保持に用いることができるほか、長期にわたって経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用することができる。
タンパク質の配合比率を高めたほか、筋肉でタンパク質を合成し、筋肉のタンパク質分解を抑制する働きがあり、術後に筋力が低下する高齢者に必要なBCAAを強化した。また、経腸栄養剤として国内初となる栄養成分を多数配合したのも特徴。抗酸化作用のあるセレンや脂質代謝に関与するカルニチンの他に整腸作用が期待できるフラクトオリゴ糖、糖代謝に関連するクロム、酵素の構成要素であるモリブデン、脂質の消化・吸収に関与するタウリンを配合している。
◎アボットジャパン株式会社
http://www.abbott.co.jp/